コーヒーや緑茶など、毎日飲むものの多くには、カフェインが入っています。
特に、朝が早く夜も遅い時間まで予約が入ることが多いネイリストさんにとって、眠気覚ましにコーヒーは欠かせないという方もいるのではないでしょうか。
普段何気なく摂取しているカフェインですが、実は摂取しすぎると、イライラしたり、胃痛や吐き気といった症状が出ることがあります。
これは、カフェインの過剰摂取による中毒症状だといわれており、防ぐためには、1日の摂取量を守ることが大切です。
今回は中毒症状にならない為の予防策と、かかってしまった時の対処法についてもお話します。毎日コーヒー、紅茶を飲んでいる、仕事をするのにエナジードリンクが欠かせないという方は特に注意して読んでみて下さいね。
カフェイン中毒の症状とは?
カフェインは摂りすぎたために起こる体調不良には、「頭痛」といった身体的なものと、「イライラする」といった精神的なものがあります。
身体的症状
まず、カフェイン中毒の身体的症状には、以下のようなものがあります。
・動機
・めまい
・吐き気
・胃痛
・頭痛
・不眠症
ひどいときは、動けないくらいの症状があらわれます。なぜならば、カフェイン成分で無理やり体を元気にする分、効果が切れると一気に元気がなくなります。そのため、元気の落差が体調不良となってあらわれるようです。
コーヒーを飲んだあとに、「いつもより体調が悪い……」と感じたら、カフェイン中毒かもしれません。
精神的症状
次に、カフェイン中毒の症状には、精神的なものもあります。
・イライラ
・気持ちが不安定
・集中力がなくなる
「寝る前にコーヒーを飲むと寝られない」と聞いたことはありませんか?カフェインには興奮作用があり、自律神経が乱れやすくなります。
そのため、精神的にも気持ちが不安定になりやすく、落ち着かないという症状があらわれます。
カフェイン摂取で死亡するケースも発生
最近、カフェインの過剰摂取で、救急搬送や死亡するケースも増えています。実際に、5年間で3人が死亡・101人が救急搬送されています。
2015年に、カフェインの大量摂取で男性が死亡した事件があります。死亡した男性は、日常的にカフェインを摂取していたようで、死亡する前にも嘔吐などの症状があらわれていたそうです。
カフェインの過剰摂取は、平均で25歳くらいの人に起こっています。仕事の忙しさから、ついついカフェインの過剰摂取をしてしまう傾向があるようです。
1回飲むだけなら、大きな体調不良にはつながりにくいです。しかし、毎日コーヒーやカフェイン入りの飲み物を飲み続けていると、中毒症状が出やすくなります。
(参考:https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4036/
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDG13H57_T10C17A6CR8000/)
カフェインの1日の摂取量は?
こうやって見ると、カフェインの中毒症状もなかなかこわいですよね。中毒症状が出るのは、いったいどれくらいのカフェインを摂取したときなのでしょうか?
1日の摂取量を守ろう
カフェインは、アメリカ食品医薬局(FDA)によると、400mg(妊婦さんは300mg)までが摂取できるようです。400mgというと、コーヒー6・7杯分に相当します。
コーヒー6・7杯分というと、「さすがにそんなには飲まない」と思うかもしれません。しかし、どうしても疲れているときや、眠気を覚ましたいときは大量に飲む人も多いです。
エナジードリンクには注意
実はコーヒーだけでなく、以下の飲み物にもカフェインは含まれています。
・緑茶
・清涼飲料水
・エナジードリンク
・栄養ドリンク
特に、エナジードリンクや栄養ドリンクには注意です。仕事で忙しいと、ついつい飲みたくなってしまいますよね。しかし、エナジードリンクや栄養ドリンクには、コーヒー2倍分のカフェインが入っています。
だいたい1缶で、160mgになることも……。2本飲むと360mg、1日の摂取量である400mgにあっという間に到達します。
気軽に飲めますが、飲む量には要注意です。
カフェイン入りの錠剤は、死亡の原因
また、最近はカフェイン入りの錠剤も販売されています。ドリンクよりもお腹にたまらず飲みやすいため、ついつい軽い気持ちで飲んでしまう人が多いです。
しかし、錠剤には、1粒にエナジードリンク2本分のカフェインが入っています。相当な量が1回で摂取できてしまうので、かなり危険です。
カフェイン中毒による死亡や救急搬送でも、錠剤を摂取していた人ばかりだったようです。
カフェイン中毒にかかってしまった時の対処法
どれだけカフェイン中毒の症状に気をつけていても、なかなか習慣のコーヒーやエナジードリンクをやめられずに、症状が出てしまうこともあります。かかってしまったときは、体内のカフェインを薄めるように対処しましょう。
水を多めに飲む
カフェイン中毒の症状を感じたときは、水分を多めに摂りましょう。カフェインが体内から代謝されると、症状はおさまりやすくなります。
特に、カフェインは尿になって排出されます。そのため、水分を摂取してどんどん排出できるようにすると、体内のカフェインも徐々に減っていくでしょう。
慢性的な症状は、2〜3日カフェイン断ちをする
慢性的なカフェイン中毒は、体がカフェインに依存している状態です。慢性カフェイン中毒とは、コーヒーを飲んでいないとだるい・イライラするといった精神的な症状、コーヒーを飲むと胃痛がするといった症状が、常にあらわれている状態です。
一旦、体からカフェインを断つことで症状がおさまる可能性があります。4〜5日ほどカフェインを絶ってみると、症状がおさまるかもしれません。
この場合は、コーヒーやエナジードリンクだけでなく、緑茶なども飲まないようにしましょう。少しでもカフェインを断つことで、しっかりとカフェイン中毒の症状をおさえられることができます。
中毒症状にならないために、間隔をあけて飲む
カフェイン中毒の症状をおさえるだけでなく、ならないように予防することも大切です。予防方法として、間隔をあけてカフェインの入ったドリンクを飲むようにしましょう。
中毒症状にかかった人は1時間に1本、1日に5本は飲んでいた人が多いです。それだけ短い間隔で飲むと、あっという間に1日の摂取量・400mgに到達してしまいます。
なるべく、朝と夕方だけなど、5〜6時間はあけて飲むのがおすすめです。慣れないうちは、3時間に1回など間隔を短くして、慣れてきたら5時間に1本など、徐々に間隔をあけていきましょう。
ゆっくりと、自分のペースでカフェイン中毒の予防をしていくと、続きやすいです。
まとめ
カフェインは、コーヒーや緑茶といった、身近な飲み物にたくさん含まれています。最近は、エナジードリンクなどもカフェイン入りのドリンクになります。
眠気覚ましや集中したいときに便利ですが、飲みすぎると中毒症状にかかります。イライラするといった精神的なものから、胃痛といった身体的なものまで、症状はさまざまです。
もしもかかってしまったときは、水を多めに飲みましょう。カフェインは利尿作用があるため、水分を摂ると体から排出できます。
また、カフェイン中毒を予防することも大切です。5時間以上の間隔をあけて飲むなど、量や時間を決めてカフェインを摂るようにしてくださいね。