以前、『妊活アドバイザー直伝:ネイリストさんに知ってほしい大人の保健室⑫』の時に少しお話ししたブライダル健診。今回はそのブライダル健診についてお話しさせて頂きたいと思います。
素敵な人に出会い、結婚は決めたものの…
仕事も楽しいし、もう少し2人の時間も楽しみたい。だから子どもはもう少し先でもいいかな?と考える人は少なくありません。
ライフプランを立てると、ついつい子どもを持つことを先送りしがちです。もちろん、ライフプランは各自が考えるもの。もう少し、仕事を楽しむ、二人での時間を楽しむと言う選択肢ももちろんありです。
しかし、そんな時に選択肢の一つに入れてほしいのが「ブライダル健診」を受けると言うこと。まずは自分の身体の状態を確認してから、どの時期に妊娠・出産を望むのかというライフプランを立ててみてもいいのではないかな?と思います。
ブライダル健診ってなに?
ブライダル健診とは本来は妊娠時や出産時にトラブルが起ないように、妊娠前に事前にチェックしておく健診です。その為、基本項目は問診・内診の他には子宮頸がん検診や、各感染症(エイズ・梅毒・肝炎・クラミジア)の検査や風疹の抗体があるかどうかの検査、子宮や卵巣の様子を確認する検査がほとんどであり、不妊症の検査を想定されてはいませんでした。
しかし、最近は多くの婦人科や不妊治療クリニックではこれらの項目にプラスして、
・女性ホルモン値の検査
・甲状腺ホルモン検査
・子宮内膜症の検査
・AMH(卵巣予備能)の検査
などをオプションとして選べる病院が増えて来ています。また、男性の精液検査などもオプションとして選べる病院もあるようです。ブライダル健診を受ける時は、不妊に関わる検査も一緒に調べて貰えるクリニックを探すことをお勧めします。
ブライダル健診を受ける事のメリット
ブライダル健診を受ける事の一番のメリットは今の自分の身体の状態を知ることが出来る事です。万が一何か病気がみつかった場合でも、妊娠前に治療に取り組むことが可能です。
妊娠中に病気がみつかると、母子ともリスクがかなり大きくなりますし、場合によっては妊娠の継続を断念しなければならない事もあります。
また、不妊の要因になるホルモン値の異常や子宮や卵巣のトラブルが見つかった場合も、早くから治療に取り組めたり、もう少し先に考えていた妊娠の予定の変更を考える事も可能です。
30代後半になって妊娠を考えたタイミングで、これらの検査を受け、何かトラブルや異常がわかった場合は、そこから治療をスタートさせることになる為、やはり妊娠への道のりが遠くなる可能性もあります。だからこそ、自分の身体の今の状態を知り、早めに対応することが大切になってきます。
あわせて受けてほしい健康診断
ブライダル健診を受けるのと同時に、ぜひあわせてうけてほしいのが通常の健康診断です。糖尿病や高血圧の場合、妊娠高血圧や妊娠糖尿病と言って、妊娠時や出産時に問題になる事も少なくありません。また肥満の場合もやはり出産時に様々なトラブルが予想されます。
肥満による卵子の質の低下なども言われていますので、将来、妊娠を望むのであれば、ぜひ定期的に自分の健康状態をチェックし、何か問題があれば早めの治療や生活習慣の見直しや改善をお勧めします。
ブライダル健診の費用はオプションなどにもよりますが、健康保険が使えない為、3万円から8万円ぐらいが相場のようです。値段だけでは決めず、どんな検査項目があるのか?
検査後にどのような説明をしてもらえるのか?などもあわせて調べて、受診するクリニックを決めるのをお勧めします。
全額自己負担になる為、高いなと思ってしまうブライダル健診ですが、自分の為、将来の家族の為に一度は受診を考えてみてほしいなと思います。