知っておきたい!誰もがいつでも妊娠できるわけじゃないこと 『妊活アドバイザー直伝:ネイリストさんに知ってほしい大人の保健室⑤』

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突然ですが、今皆さんの働くネイルサロンで、結婚・出産を経てもなお、生き生きと楽しく働いているという方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?

最近では、少しずつ、復職や時短などの制度も整えているネイルサロンさんも多くなってきているとは聞きますが、積極的に妊娠出産をバックアップされているサロンや企業ともなるとなかなか難しいのが現実かもしれません。これは、ネイル業界に限ったことではなく、どの企業においても同じことが言えます。

ただ、今後の女性の働き方をしっかりと提案し、受け止められる制度や土壌を作り上げていく、簡単に言えば「環境を整えること」の必要性を訴えていく中で、最近では、妊活・不妊治療に関しての支援もようやく一歩が踏み出されようとしているタイミングですので、今回は、“なぜ妊活・不妊治療支援が今後社会全体で必要なのか”をお話しさせて頂こうと思います。願わくば、ぜひ、ネイルサロン経営者、マネージャー層の方には読んで頂ければ幸いです。

ようやくはじまった社会での妊活・不妊治療支援

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10月半ば 政府は働きながら不妊治療に取り組む人を支援する新たな制度作りに、2017年度から着手することを明らかにしました。
まずは企業に働きながら不妊治療をしている人がどれぐらいいるのか?どのような支援が必要なのかの聞き取りから始まると言われています。
18年以降、両立しやすい勤務体制や休暇制度を策定していくと言われています。
この制度の確立により仕事と不妊治療の両立に悩み、泣く泣く仕事を断念する女性が少しでも減ることを願うばかりです。

とはいえ当事者ではないと中々理解できない不妊治療。
なぜ、そこまで休暇が必要なのか?
この制度の運用には上司や同僚の理解が不可欠です。
制度だけが出来上がっても、周りの理解がなければ運用することが難しくなってしまいます。

なぜ、支援が必要なのか?

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妊活・不妊治療を続けるにあたって簡単にあげてみると以下のような負担がかかります。

・精神的なダメージ
・薬剤などによる身体的な負担
・治療にかかるお金による経済的なダメージ
・通院にかかる時間的拘束

この中で仕事の両立において障害になるのが時間的拘束です。
病院によって、個々の状況によって変わってはきますが、不妊治療中はどうしても頻繁な通院が必要になってきます。
多くの女性は夜間診療や休日診療を利用し、もしくは有給休暇を利用しながら頻繁に通院することになります。
多い場合は一周期で7日前後の通院が必要なってきます。(※病院の方針によってかわります)

また、治療の為に遠いクリニックに通ったり、待ち時間が長いクリニックだと1日の休暇が必要という事も出てきます。
この時間的やりくりに悩み、治療に専念する為に仕事をやめる女性がたくさんいます。

当事者以外にも知っておいてほしい妊活・不妊治療支援

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実際にこれらの制度が制定されて運用される場合、上司や同僚の理解と協力はかかせません。とはいえ、当事者でないと中々理解されないのもこの不妊治療の特徴です。

・なぜそんなに頻繁に休む必要があるのか?
・なぜ普通に妊娠できないのか?
・不妊治療までする必要があるのか?
・そんなにあせらなくもいいのではないか?

等々、様々な疑問や意見が出てきます。
不妊治療の基本的な知識がない為に様々なすれ違いが起こる可能性もあります。
これから先、女性が活躍する職場であればあるほどこの問題に直面してくるでしょう。

また、部下や後輩が不妊治療と仕事の両立に悩むということもあるかもしれません。
そんな時に上司や先輩としてアドバイスできるように基本的な知識だけでも頭の片隅においてもらえたらと思います。

そして、この妊活・不妊治療支援は当事者だけの問題ではありません。
毎日違うお客様を持つネイリストさんであれば特に、一定期間を置く必要があるのかもしれませんよね。そうなってくると、上司はもちろん、一緒に働く同僚が理解していないと中々うまく活用できません。どうしても無理なことであれば、先に、働き方を見直すことや、自分の優先順位を今一度見据える必要も出てきます。

今後はそんな不妊治療の基礎的なところもお話しさせて頂けたらと思います。

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