ジェルネイルを長持ちさせるためには、ジェルの素材そのものだったりプレパレーション(爪の前処理)方法だったり様々な方法があります。
しかしネイリストがどんな優れたジェル材料や施術をしたとしても、お客様自身が乱雑に扱ってしまうと長持ちも難しいですよね!
今回ご紹介するのは施術方法ではなくそれ以前の、お客様へのカウンセリングや注意事項など「持たせるための注意事項」をまとめました。お客様へのカウンセリングにお役立て下さい!!
長持ちする長さ&形にする
一番重要なのは「長さ」!
お客様がジェルの付け替えなどでサロンに来店されたとき、「せっかく自爪が伸びているから長さは短くしなくていいです」とおっしゃる方が多くいます。
確かに前回短かった方がジェルを付けて伸びると嬉しいものですし切りたくない気持ちはわかります。
しかし前回施術してから数週間で伸びた状態を、もし長さ調節をせずに施術してしまうと、さらに伸びてしまいます。爪先が伸びてしまうとぶつけてしまい折れたり欠けたりジェルがはがれやすくなってしまいます。
爪の伸びる速度は一般的に30日で3ミリくらいです。髪の毛と違って指先のプラス3ミリって、財布からお金を出したり書類をめくったりする時にけっこうじゃまに感じるんですよ!
お客様にカウンセリングの際に、長さを調節しないといけない事情をきちんと説明し、伸びた分を短くするようお伝えしましょう。
ぶつけづらい形にする
次に形です。ジェルネイルがリフトせず長持ちさせるためには「爪の衝撃が少ない状態にする」ことが大切です。
ものすごくとんがったポイント型や角が残っているスクエアなどはひっかけたりぶつけやすいので爪先に衝撃が加わりジェルが浮きやすくなります。
ポイント型が好きなお客様なら少し丸みをつけたオーバル気味の形、スクエアがお好きなら角を通常よりも丸みを付けたスクエアオフにするなど形のご提案をしましょう。
おススメは爪の側面がまっすぐで先端が円のような丸みの「ラウンド」の形です。側面に幅を持たせているため強度が出ます。
お客様に形のご説明をする際、言葉で伝えてもわかりずらいのであらかじめネイルチップを削ったものを見本として用意しておくと分かりやすいですよ!
長持ちするデザインを選ぶ
長さと形がきまったら次はデザインです。
お客様のご希望を優先するのはもちろんなのですが、施術する爪の状態によってはデザインによって長持ちするものとそうでないものがあります。
とくに長持ちするのはラメのグラデーションです!
ラメグラデはジェルネイルでは一番定番のデザインなので「え?これが?」と思われる方も多いかもしれません。
クリアジェルとラメを混ぜたものを爪の先端にグラデーションする際に、衝撃を受けやすい先端にラメの粒子が塗重なることで強度が出て折れづらくなります。
先端がペラペラ、先端から亀裂が入りやすいという方で、何がなんでも長持ちしたい!という方には是非おすすめしたいデザインです。
デザインに面白味がないじゃない、という方にはラメを複数色ミックスしたり境目にホログラムを入れたりアートをプラスして変化を付けましょう!
昨今人気のワンカラーは、人によってはキワからリフトしやすい場合があります。
ワンカラーはラメグラデほど先端に厚みが付かず、均一の厚みでカラーを塗布するため、爪が薄くて弱っている方や爪先を頻繁に使用する方は衝撃に厚みが耐えられないからです。
お仕事の事情でラメグラデがNG、ワンカラーしかできない方はベースジェルを二度塗り、もしくはカラージェルを塗ったあともう一度ベースジェルを塗っていただくと通常よりもリフトしづらくなりますよ!
長持ちするアートって?
昨今流行っている大きめのビジューやパーツが付いたデザインは存在感もありとても素敵です。
しかし、ネイルアートは基本的に「凹凸がないほうが長持ちする」のです。
ビジューが絶対に持たないということではありませんが、極端に爪先の一部分に凹凸があると、人間は無意識のうちに触ってしまったり咄嗟のときにぶつけてしまったりすることがあります。
手書きのペイントアートやシールなどが最たるものです。そのほかにホログラムなどもキラキラしておすすめです。
どうしてもストーンやパーツをのせたい場合は、ぶつけやすい先端は避け、爪の根元(甘皮側)にデザインすると日常生活でも扱いやすく長持ちさせることができます。
扱い方に注意する
施術が終わったら、お客様に「長持ちするための扱い方」を必ずご説明しましょう。
爪先で小銭を財布から取らない、ジュースのカンを開けるときは指の腹で開ける、などは我々ネイリストにとっては当たり前のことなのですが、意外にお客様は知らない方が多いです。
「爪先に負荷がかかる動作はお控え下さい」と伝えてもお客様はわかりません。「洗濯物を洗濯機から取り出す時」「車のドアや冷蔵庫を開けるとき」のように、具体的な例を挙げてご説明するとわかりやすいですよ!
また、頻繁に炊事洗濯をされる方やプールやサウナなど長時間指先が水に浸している方は、ふやけやすくジェルがリフトしやすいです。
どうしても30日持たせたい!という方にはその間だけでもお控え頂くか、水仕事の際はゴム手袋を付けて頂くようお伝えしましょう。
まとめ
長持ちさせるためには
・長さは極力ぎりぎりでラウンド型
・デザインはラメグラデーション
・アートは凹凸のないデザイン
ということをご紹介してきました。
以上に注意すると、よほどのことがなければ30日は持つ方が多いです。
では、30日経っても持っている場合はそのまま剥がれるまで付け続けてしまってもいいのでしょうか?
答えはNO!
ジェルネイルは本来、アクリルスカルプチュアと同様に人工爪の一種です。
1か月以上付けっぱなしにしておくと、たとえぴったり付いているように見えても、見た目では分かりずらい爪のキワや先端などからジェルがはがれており、そこに雑菌が入り込みグリーンネイルなどのトラブルが起こりやすくなります。
また剥がれてなくても根元部分から新たに爪は生えてきます。1か月以上たつと3~4ミリは伸びてくるのでジェルが付いている部分がずれて重心が前に行きます。
根元と先端で爪の厚みに差がついてしまい境目に負担がかかり、オフをした時にここが痛んでいることが多いのです。
「はがれかかってきたらオフにいらして下さいね」ではなく、上記の理由を説明し30日前後のオフなど、定期的にサロンに起こし頂くことを必ずお客様にお伝えしましょう!!