現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり第8回目は、「AVANCE cross tuin 梅田茶屋町店」ネイリスト金尾麻美さんです。金尾さんは、幼い頃自分の手にコンプレックスがあり、常に自分の手や爪が綺麗に見える方法を模索していたそう。そんな自身の悩みを克服し、現在はネイリストとして活躍されています。
彼女の作品は、カジュアルなネイルから個性的なデザイン、ブライダルネイルと、とても幅広く、インスタグラムで紹介されているデザインには素敵な作品の写真ばかりが並んでいます。
ネイリストになるまでの道のりに加えて、作風についてのお話もしていただいたので、デザインが出来上がるまでの工夫や、アイディア探しの方法も、参考にしていただけることが多いのではないでしょうか。
ネイリストを目指したきっかけ
昔から、気づけば常に人の手や爪に勝手に目がいっていて、手元を見るのが大好きでした。今でも仲良かった子の手や爪がどんな形だったかは鮮明に覚えているくらいなんです。
小さい頃よく見ていた白雪姫でも、継母の爪がとても綺麗で、おばあさんになるために作った薬を飲むときのシーンだけを巻き戻してずっと見ていた記憶がありますね。
コンプレックスだった手を綺麗に見せたくて
だた、実はその反動で、私自身は、自分の手がとてもコンプレックスだったんですよね。小学生の時には、友達に手を見られたくなくて、ずっと隠すようにしていましたし、中学生の時には近くの席に座っていた男の子の爪が、ハンドモデルさんのように綺麗で、余計に自分の手を出すのが嫌だった思い出もあります。
そんな経験から、手を綺麗に見せるにはどうしたら良いのかを模索し、ロングチップのネイルを買ってつけてみたり、ネイルキッドをクリスマスに買ってもらい、自分で爪の長さ出しをするなど、色々研究していたんです。
もう本当に、爪に関することにしか興味がなく、ネイリストとして働くことになったのも、明確なきっかけやタイミングがあったというよりは、必然的に決まっていたように思います。
ブライダルネイリストを目指す
高校生の頃には、ブライダル業界に興味を持ったのがきかっけで、ブライダルの専門ネイリストとして働きたいという夢を持ち、ネイルのコースが入っている夜間のブライダル専門学校へ通っていました。
結果的には、ブライダルの道へは進まなかったのですが、時々紹介していただくお仕事で、結婚式用のネイルを担当する時には、専門学校当時に勉強したドレスの生地や雰囲気、会場についての情報が会話を盛り上げてくれたり、マナーや接客について学んだことも仕事の中で活かされていますね。
技術練習について
今は、SNSをネイリストさんたちの中でも活用している方がたくさんいて、素敵な作品をたくさん目にする機会があります。作り方が想像もつかないようなデザインや、今の自分の技術では難しそうな、細かいアートのネイルを見ると、どうしても自分で挑戦してみたくなるんです!
だから、気になるデザインを見つけては、サロンの営業終わりにチップを作ったりしていますよ。
今までやったことがなかったり、苦手な技術があったとしても、絶対にそのままにはしたくなくて、動画サイトで施術方法を検索し、ひたすら動画をアップしてくれている人の筆使いや、感覚を自分の中にインプットすることも。
自分の技術に完璧に満足したことはなく、毎回お客様の出来上がったネイルの写真をとって後から見ていると、いくつも課題が見つかることもあり、もっともっとネイルを極めたいと常に思っています。
オリジナルのデザインを求めて
オリジナルのデザインを褒めて頂くこともあるんですが、私が担当しているお客様にはおしゃれな方が多く、一緒にデザインを決めながら進めていくことも多いんです。
結果的に出来上がるデザインはそのお客様のイメージにぴったりでいつも本当に可愛いものばかり!
お客様と共に作り上げるからこそできるデザインもありますし、それは本当にお客様に感謝しています。
一方で、自分のオリジナルデザインのレパートリーは増やしていきたいので、休日でも、参考にできるものがないかと、常にアンテナを張っています。
例えば、外を歩きながらでも「ここの壁の雰囲気がいいな」「あのお店の服が素敵!」と発見はたくさんありますし、電車でも、「目の前に座っている方の服の柄いいな…描いてみよう!」といった感じです。この質感をネイルで表現するにはどうしたらいいだろうとか考えながら歩くのは楽しいものなんです。
現在の作風に至るまで
今年は「ドライフラワーネイル」(ジェルネイルの中に小さなドライフラワーを埋め込んだデザインのもの)が大流行しましたよね。ただ、売っている素材を使ってしまうと、他の方のデザインと被ってしまうし、何かオリジナリティを取り入れたいと思っていたとき、目についたのが、以前友達がサロンに持ってきてくれたポインセチアの花。
少し枯れてきてしまっていた頃だったのですが、その枯れ具合が、ネイルに入れてみるとちょうど良くて、とっても可愛いデザインが生まれたんですよ。
このことがきっかけで、ネイル用品だけじゃなくて、リアルなもの入れていくことが増えていきました。例えば、友達の結婚式の時に頂いたお花や、アクセサリーを作成する時に使われるパーツ、生地屋さんで購入したレースやレザーの生地など、あらゆるものをネイルに取り入れることが増えたんです。
あらゆることをネイルに使えないか?と模索する中で、徐々に現在の私の作風ができあがってきました。
ネイリストとしてサロンで働く
現在私が働いているサロンAVANCEは、新卒からお世話になっています。新卒で就職できるネイルサロンをネットで探していたとき、求人情報の詳細で、お客様のパーソナルな部分に合わせてカラーやデザインを提案することに力を入れているサロンと知ったのが出会いでした。
ネイリストとして、爪の形や、お客様に似合うカラーに合わせた提案力も身につけたいと思っていたので、すぐに面接希望を出し、様々なご縁も重なってこちらに勤務することとなりました。
これからの目標や目指していること
ネイリストとしての今後の目標は、今とても迷っていています。というのも、やりたいことがたくさんあるんです。具体的には、
・教える側にも興味があり、認定講師も目指したい
・ネイルフェスティバル等で大勢のネイリストの前でデモンストレーションを行うこと
・パーツやジェル、筆などオリジナルの商品を出すこと
・毎日お客様に携わっていたいということ
挑戦してみたいこととしてはこれはほんの一部で、ネイリストとしてやってみたいことはもっと山のようにあるんです。確実に言えるのは、生涯ネイルのお仕事についていたいと言うことですね。
これからネイリストを目指す方へ
他のお仕事と同じく、ネイリストもまたなかなか奥深い職業で、絶対に苦しい日がくるのは間違い無いですし、悔しい思いもたくさんしてきました。
お客様に担当を外されてしまったこともあります。これだけネイルが好きなのに、ネイリストを辞めようと思ったこともあるくらいです。
でも、そんな時を乗り越えたからこそ、手に入れられたものはとても大きいです。
人見知りだった私が、ここまでお客様に満足していただくことができ、嬉しい言葉をいただけるなんて、こんなに嬉しいことは無いなと実感しています。
ネイリストになり色んな方と出会えたからこそ、今の自分があるのだろうなと、ありきたりなことではありますが、つくづく実感します。
これからネイリストを目指す方々には計り知れないほどの伸び代があると私は思っていて、だからこそ、苦しい時には踏ん張って欲しいんですよね。私自身が経験したからこそ言えることでもあるのですが、その頑張りのあとで、感じられる喜びは大きく、ネイリストとしての成長にも繋がるんです。
私は、自分の人生は、絶対楽しく奥深い人生になる、そうならないわけがないって思ってるんですよね。というのも、「そういう人生にしたい!」と思うから実現のために行動するのです。ネイリストを目指している方たちもこの先どんなネイリストになりたいか、自分の人生をどうしていきたいかを考えながら頑張って行って欲しいなと思います。
AVANCE cross tuin 梅田茶屋町店について
AVANCE cross tuin 梅田茶屋町店は、大阪を拠点に22店舗を構えるトータルビューティサロンAVANCEグループの1店舗で、スタッフには、ヘアスタイリストとネイリストが在籍しており、ヘアとネイルの同時施術が可能です。
私はブライダル専門学校を卒業しており、トレンドアートからシンプルネイル、ブライダルネイルもご要望に合わせてデザインを豊富に選んでいただけます。
また、「やりたいデザインが決まっていない」、「サンプル以外のネイルを希望している」等の場合はご相談いただくと、お客様に合わせてオリジナルのネイルをすることも可能です。
ネイルアートのご要望以外にも、お爪の形や気になる症状など、お悩みがある方も是非一度お立ち寄りください。