現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり第7回目は、ネイリスト歴16年、JNA検定1級や本部認定講師の資格も持つ出張ネイリストSAYAKAさんです。
サロンとしての店舗を構えず、お客様の希望する場所へ出張し、その場でネイルの施術を行う出張ネイリストさんですが、SAYAKAさんはいくつかのサロンへ勤務し、サロンワークも経験されています。ネイリストとして働く上で、店舗を持たずに活動することを決めた思いとはどのようなものなのでしょうか?
SAYAKAさんのネイリスト歴は今年で16年。これまでのネイリスト人生について、先輩ネイリストとしてもお話ししていただきました。
目次
ネイリストになろうと思ったきっかけ
『きれいになりたい』と 「美」に目覚めたのは10代の頃です。当時は短大に進みましたが、美容関係の仕事に対する憧れは冷めぬまま、“自分を磨くことができて、人をキレイにして差し上げることができる、美容の仕事につきたい!” という思いがありました。
結局卒業後、メイクアップ、アロマセラピー、カラーコーディネートと、様々な美容系スクールに通いながら、当時お客さんとして通っていたエステサロンで、エステティシャンとして働き始めたのです。
しかし、やはり美の仕事といっても、エステは自分の求める仕事ではなく、どこかしっくりこないまま半年で退職。
『自分が本当にやりたいことって何?』 『夢中になれる仕事って何?』 と悩んでいた頃に、当時はまだ認知度も低かった「ネイリスト」という職業をテレビで知りました。
元々、自分の爪にマニキュアを塗って楽しんではいましたが、“ネイルを専門にする職業がある”と知ってから、「スクールがあるなら、きちんと学んでプロになり、爪をキレイにすることで人に喜んでもらいたい! 私のやりたいことは、これだ!!」 と、17年前にネイルスクールに通い始めました。
通っていたスクールについて
『ネイルスクールに通う。』 そう決めてから、まずは、スクールの資料請求をしました。多くの資料に目を通しつつ、その中で、授業内容、料金、スクールの場所、講師は認定講師の方か?などの点から、気になるスクールをいくつかピックアップして、見学、体験に行きました。
最終的に通うことを決めたポイントを挙げてみると、
・マンツーマンで、とても細かく一人ひとりの技術の指導をしてくれること。
・いろんなアートが学べること。
・仕事をしながらでも、無理なく通えるレッスンスケジュールであったこと。
・就職率が高く、スクール生の時からサロンへ就職している方もいること。
・即戦力として働くことができるように、サロンワークに特化した授業であること。
・内容が充実しているのに、見学に行った他校より授業料が低く、分割払いも可能でとても良心的なスクールだったこと。
これらが決め手で、働きながら半年間スクールに通いました。
取得した資格について
スクール時代には、検定を取得することを目的とはしていなかったので、卒業後ネイルサロンに勤め出して何年か経ってから、日本ネイリスト協会技能検定試験1級を受験し、合格しました。
その後、日本ネイリスト協会認定講師を取得し、最終的には日本ネイリスト協会本部認定講師資格を取得しています。
スクール在学中にサロンへ就職
私がサロン就職活動で重視していたポイントは、お客様が多く、人気のあるお店であることです。というのも、技術職はとにかく実践あるのみ!だと思っていたので、お客様が多く来店されるサロンであれば、技術も接客も数をこなすことができ、身につくのも早いのではないかと考えていたからです。
目標がしっかりしていたので、とにかく、毎日ひたすら練習しましたね。 頑張ったおかけで、先生から在学中にサロンを紹介していただき、卒業前にスクールに通いながら、私の求める条件のサロンへ就職することができました。
その後は、ネイルサロンのオープニグスタッフ、総合美容サロンでのネイルブース、大手ネイルサロン、美容室内でのネイルブースなどで勤め、現在のフリーネイリストに至ります。
様々なサロンを経験して現在に活かされていること
サロンに就職していた時の経験で今に活かされていることはたくさんあります。
やはり、サロンは経験のある先輩方がたくさんいらっしゃるので、例えば、お客様の爪の状態や、技術について、接客時の対応についてなど困った時すぐ聞くことができる環境がありましたし、ここで長く働いてきたことが、知識、経験になっているとも実感しています。
出張ネイルは店舗型のサロンとは違い、お客様宅などでネイルをさせていただくので、毎回変わる施術環境の中、ネイルサロンで受けるのと同じ技術、接客サービスを提供しなければなりません。
時には、サロンのような環境が整わない中で、施術を行うこともありますが、それは想定内で事前の準備をしっかりすることが必要なのです。今まで様々なサロン経験を経てきたからこそ、こんな時はどうすればいいのか?などの対応力も身につき、『どんな環境でもネイルができる!』という自信が持てるようになりました。
出張ネイルを受けて、よかった!と、喜んでいただけるよう、技術も接客も、全て事前の準備を大切にしています。
独立について
簡単に独立までの経緯をお話します。独身時代に数店舗のサロンで勤めてきましたが、一番長く勤めたサロンが、某大手ネイルサロンでした。
そこで結婚、出産を経験し、子育てしながらサロン勤めをしましたが、2人目の出産後、育休明けに、待機児童問題で子供を預ける保育所が見つからなかったんです。そうなると、自動的にサロンを退職せざるを得なくなってしまいますよね。
サロンを退職した後、長く担当したお客様や、子供ができて知り合った方、友人知人からご紹介いただいたお客様のみ、自宅でネイルをするスタイルに転向したのですが、これが結果的に独立につながりました。
ネイリストを目指した時から、独立は目指していましたが、『さぁ!サロンオープンするぞ!』と、奮起したわけではなく、どちらかというと自然にそうなっていた、という方が正しいかもしれません。
出張ネイリストを選んだ理由
このように自然と独立し、子育ても自宅サロンも自分のバランスで両立していましたが、2年程前に、ふと、『このままでいいのかな?』と、立ち止まってしまいました。
その時、“もっと多くの方にネイルで幸せになれることを広めたい”ネイルを通して人のお役に立ちたい、もっと自分自身も成長したい!”という思いから、絶対にニーズがあると感じた出張ネイルという形で改めてネイリストとしてスタートしようと決意したんです。
ネイルをするには、サロンに行くのが一般的ですが、高い美意識をお持ちの方でも、妊娠中、子育て中、仕事が忙しい、キレイにしたくても外出が出来ないという方や、ご自宅で贅沢にリラックスしながらネイルを楽しみたい! という方など、サロンに行かなくともキレイになりたい!と言うお客様は、たくさんいらっしゃいます。これは、自分自身も母となり、そういうニーズを感じ取っていたことも大きな原動力でした。
出張ネリストとしての苦労
出張ネイリストは、サロンを持たない働き方ですので、オープン準備でさほど苦労することはありませんでしたが、今まで新規のお客様は紹介のみ受け付けるスタイルで営業していたので、新規集客するにあたりオープン前から出張ネイリストとしてPRし、SNSやブログなどを使いこなすことには苦労しました。
SNSは、時代に合った、そしてターゲットにも合った便利な集客方法ですが、独学だけでは集客につなげるまで使いこなすことは難しいと実感し、プロから学びました。
ネイルの技術にも共通する事ですが、独学である程度出来ても、独学はやはり独学レベルの結果で、つまづきます。 そして、結果かなりの遠回りになります。
何事も、分からないときや、上手くいかないときは、分かっている人、うまくいってる人に聞き、学ぶが一番の解決策ですね。
これからネイリストを目指す方へ
ネイルが好き!という気持ちが何より大切だと思いますので、年齢や環境は関係なく、夢への一歩を踏み出してみてください。
『どうしてネイリストになりたいのか。』
『どんなネイリストになりたいのか。』
『ネイルを通してどんな人生をおくりたいのか。』
ネイリストになることがゴールではなく、その先にある目的をしっかり持つことで、辛い時や壁にぶつかった時、気持ちがぶれてしまうことがあっても、乗り越えていけるのではないかと思います。
ネイリストは、とてもやりがいのある素敵なお仕事です。頑張ってください!
Nail de kirari(ネイル デ キラリ)について
サロン名である、Nail de kirari (ネイル デ キラリ)という名前は、ネイルを通してキラリと輝いて欲しい。 そんな想いからつけました。
美しくなることを楽しむことができるのは、女性の特権です。
美しくなることで自信がつき、毎日を楽しむことができます。
人生は、一度きり。『ネイルを通して人生を楽しみ、輝くあなたでいて欲しい。』 キレイになるということは、自分を大切にすることです。
ネイルを楽しむにも、まず爪自体を大切にしたい。 そんな思いで、美意識が高い女性のための信頼できる出張サロンとして活動しています。ネイル&ハンドケアで自爪を美しくし、ジェルネイルでは、お爪を傷めずお爪を大切にすることを考えて、溶剤(アセトン)でジェルを取ることなく、マシンを使ったデザインチェンジ(フィルイン)を取り入れております。
アートは、大人女性にぴったりのシンプルで上品なネイルが得意ですが、お任せや、やってみたいネイルのリクエストにも対応しております。