現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり Vol.5 〜航空会社からネイリストへと転身、JNA認定講師Kealoha nailのオーナーネイリスト 辻村結花里さん〜

現役ネイリストが教えるネイリストへの道のり、第5回目となる今回は、航空会社に勤務したのち、ネイリストへ転身された辻村結花里さんの体験談です。

結婚を機に勤めていた航空会社を退職された辻村さんですが、その後初めての子育てに奮闘する中で不安や孤独を感じることがあったそう。毎日たくさんのお客様と関わり、華やかな職場に身をおいていた辻村さんが、お子さんと2人きりで過ごす時間に、幸せを感じつつもどこか取り残された感があった…ここは、ママになると最初にぶつかる壁とも聞きます。

ただ、そんな気持ちと葛藤していた自分を救ってくれたのは「ネイルとの出会い」だったとネイリストへの転身のきっかけを語ってくれた辻村さん。

彼女が自分らしさを取り戻すきっかけとなった、ネイルとの出会いとはどのようなものだったのでしょうか?そして、ネイルに関して全くの未経験だったところから、認定講師の資格も取得されることとなったネイリストへの道のりについて今回お話して頂きました。

航空会社勤務からネイリストへ

私は大学卒業後、航空会社に勤務し、空港で数年間働いていました。
結婚後は退職し、初めての子育てに専念しつつ奮闘する日々。子供はもちろんかわいいですし、子育ては楽しかったのですが、分からないなりに一生懸命向き合う中で、ふと孤独を感じる瞬間がありました。

思えば、元々人と接することが大好きで、空港での勤務時は、常に何百人というお客様と接していた私にとって、子供と二人だけで過ごす空間や時間は、やはり慣れない環境でもありましたし、同時に少しずつ育児ストレスを抱え始めていたのです。

ネイルとの出会い

そんな日々が続いていた時、友人が「ネイルサロンへ行ってきたよ」と、ネイルを見せてくれたんです。とても素敵なジェルネイルを見て、私も気晴らしのつもりで行ってみることにしました。施術が終わり、キラキラした手元をみた瞬間は、私にとって本当に特別でしたね…、今でも忘れもしない当時のデザインは、パープルのラメグラデーションにぶどうが描かれたもの。それまで育児ストレスで落ち込んでいた気持ちが一気に晴れやかになったのを良く覚えています。

このことがきっかけで、『ネイルってこんなに楽しくて元気になれるのか!私にもできるならネイルの勉強を始めてみたい!』と思うようになりました。

スクール選びからサロン就職まで

すぐにスクールに通いたいと思う気持ちはあったものの、子供がまだ小さかったため、ネイルの勉強を始めたいと思ってからも、数年間は子育てに専念しました。
2人目の子供も授かったということもあり、下の子が幼稚園へ入って自由な時間を持てるようになってからスクールに通うことにしたのです。

スクール選びについて

スクール選びの際にまず重視したのは「通う時間帯」ですね。勉強を始めたとしても、子供のことは最優先に考えたい想いがありましたし、なるべく寂しい思いをさせないように、幼稚園に行っている間の時間を利用して通いたかったからです。

結果、希望通りのスクールが見つかり通い始めてからは、ある覚悟を決めました。「資格は全て一発で合格する」というルールを自分の中に設けたのです。検定の合格が先延ばしになってしまえば、家族への負担も自分への負担も増えるだけですし、ダラダラとは通いたくなかったので、自分のなかで合格までの期限を決めました。

ネイル資格取得後、サロンへ就職

ネイルの練習は、家事育児を全て済ませてから夜中に毎日行っていました。どんなに眠くても疲れていても、手先が鈍ってしまうことがないように、必ず一日に一度はネイルに触るようにしていましたし、日中スクールの無い日は友達の手を借りて練習しました。

私は器用ではなかったので、人の2倍、3倍も練習しなくてはという気持ちが強かったんですよね。そして、先生方のご指導と、たくさんご協力頂いたモデルさんたちのおかげで、無事スクール在学中にネイリスト検定1級、ジェルネイル検定上級まで全て一度の試験で合格することができたのです!

さらに、先ほどお話ししたような資格の習得だけでなく、スクールでは素晴らしい認定講師の先生と出会えたことで、「私も認定講師の資格を取ろう!」という新たな目標ができていました。

スクール卒業後は、私が初めて行って、ネイル業界に飛び込むきっかけとなった「ぶどうのネイル」のサロンに勤めました。ネイルの楽しさも喜びも最初に教えてくれたサロンでしたので、絶対にここで働いで私が感じたようにお客様にも幸せな気持ちになってもらいたいという強い思いがあったからです。

認定講資格試験に向けて

加えて、スクール時代からの目標である認定講師の資格を取るため、サロン勤務をしながら、スクールの先生から紹介頂いた「本部認定講師」の先生のお宅にレッスンに通いました。

当時はサロン勤務をしながら通っていて、毎日資格取得のため練習とさらに子育てということで、忙しすぎて目が回るような毎日でしたが、ネイル検定の時同様にこの時も「絶対に一回で合格したい。次はないぞ!」という気持ちで練習していました。

こうして迎えた認定講師受験の日。

実は試験開始の合図を待つ間の時間、今までの過酷な練習の日々が頭を過ぎる瞬間がありました。試験直前で緊張もピークでしたが、「大丈夫、やれることはやってきた。今日はその全部を出せばいいだけだ!」と思い試験に挑んだ結果、認定講師資格も一度目の試験で合格することができました。合格通知が来た時は、子供達の前で飛び跳ねながら大泣きしたほど、嬉しかったですね。

認定講師資格にも課題が

認定講師の資格を取ることを目指してはいましたが、これは私にとってゴールではなかったのです。実際、お客様に常に満足してもらうためには、まだまだ技術的に足りない部分がありこれからもネイルの練習は続けていくことが必要でした。

常に練習時間は取らなくてはいけないですし、サロン業務や、家庭がある場合は家事にも手を回さなくてはならないため、ネイリストの仕事はとても体育会系だと思います。でもだからこそ、やりがいがあるし、ネイルを通して感動を生むことができるとも思っています。

特にこれからネイリストを目指すみなさんは練習が本当に大変だと思いますが、乗り越えた先には新しい世界が待っていると思って頑張って欲しいです!

技術練習について

私はとにかく体に筆やファイルの動きを覚えさせるために、反復練習をしました。これは、ポリッシュもスカルプどちらかというわけではなく、全てにおいて行った練習です。

せっかくスクールで教えて貰ったやり方も耳で聞いただけでは身につかず、手は動きを忘れてしまいます。ですから私は、とにかく帰ったら道具を出して机に向かうようにして、必ず練習時間を設けるようにしていました。

現在の作風に至るまで

私は細かいアートを描くことがとにかく好きで、作品にもそれが反映されています。お客様は主婦の方がほとんどなので大人っぽいネイルをデザインすることが多いですね。

サンプルを作成する際は、自分の得意不得意に限らず、どんな分野のデザインも流行などを調べて自分のオリジナルアートと組み合わせて作成しているのです。オリジナルでネイル作品を作ることが大好きで、暇さえあればアートを考えていますよ!

ただ、お客様に喜んでもらうためには、私の意見だけを押し付ける形になってしまってはいけんから、カウンセリングを行いながら、今月はどんなアートにしたいのかをじっくり相談して決めるようにしています。

いよいよ独立、自宅サロン開業に向けて

スクール卒業後、数年間ネイルサロンに勤務していました。認定講師資格を取得したら、自宅サロンを開いて私の好きなアートをお客様に提案したいと考えおりましたので、資格取得後に独立しました。

独立の際に経験した苦労

自宅でネイルサロンを開く上で難しい点は、生活感を出さないようにする事だと思います。家族がいるとどうしても家は汚れますし、散らかります。

しかし、ネイルサロンとしてお客様に家にお越しいただいて、料金を頂く以上、生活感を一切見せずリラックスして頂ける空間にしなくてはならないのです。自宅であってもお料理の匂いや音がうるさくないように細心の注意を払い、毎日家族が出かけた瞬間から大掃除を始めるようにしています!

そして、独立して感じた苦労はもう一つありました。1人でネイルを勉強していると、どうしてもネイリスト仲間との情報交換が少なくなってしまいます。私はこのままではいけないなと思い、ネイルの流行を抑えるためセミナーに出席するようにして、常に新しいものを提案できるように努力しています。

独立後の働き方の違い

自宅サロンはサロン勤務と違い自分のペースで予約を取ることとができる点では、私も含め子供がいるママネイリストにとっては、かなりメリットになるでしょう。

サロン勤務の時は、どうしても土日に出勤しなくてはならない日もあった状況と比べると、家に居ながらにして仕事ができる今の自宅サロンという働き方は私にとっても、家族にとっても良いことだと思っています。

前職での経験が生かされた点

空港勤務は1日に何百人もの方の対応をします。航空会社の顔として働いている以上、一人一人のお話を聞き、丁寧かつ親切にお客様の求めている事を瞬時に読み取って的確な対応をする事が求められました。

そして、当時のこの経験はネイリストとなった今でも、とても活かされています。

例えば、ネイリストはカウンセリングを行いますが、その時はお客様が何を求めてサロンに来ているのか、満足して頂くためにどんな提案をするべきかを、会話の中から読みとらなくてはなりません。ネイルのプロとして要望に合わせて最適な施術を選択できるようになったのは、前職の経験があったからこそだと感じています。

また、丁寧な言葉遣いや接客態度も前職から学べたことの一つです。ネイルサロンにいらっしゃるお客様の年齢層は幅が広いということもあり、年齢層が上の方とお話する時も失礼にならない言葉遣いをする必要があります。これに関しても空港で働き、様々なお客様と関わった経験があったからこそ、あえて勉強しなくても自然と対応することができたのだと思います。

これからネイリストを目指す方へ

ネイリストはやる気があれば何歳からでも目指せる職業だと思います。

子供のいる方や、他の仕事を掛け持ちしながらの方でもネイリストを目指してスクールに通っている方はたくさんいます。

ネイリストとして成功するには手先の器用さよりも、どれだけ練習できるか、本当にこれだけなんですよね。

私はネイリストになって本当に毎日充実していますし、お客様が「また絶対来月も来ます!」、「ネイルに来るのが本当に癒しなんだよね」と言ってくれた時、私がお客様の爪の上に作る小さな世界を通して、お客様の心に癒しや感動を届けられたと思えるのです。

これからネイリストを目指す方は、是非多くの方にネイルを通して感動を与えてあげて欲しいと思います!

プライベートサロン Kealoha nail について

Kealoha nailではお爪の状態に合わせてその方その方にあった施術方法をカウンセリングで一緒に考えていきます。

ジェルネイルでお爪が傷んでしまった方、爪が薄い方も安心してお越しいただけます。
安心の価格設定で幅広い年齢層の方にお越し頂いております。
デザインもお一人お一人に妥協することは一切なくご希望に添えるように致します。

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