髪にツヤと潤いを与えてくれることで大昔から使われている椿オイル。日本人ならその名を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
椿オイルと言えばヘアケアに使うというのが一般的ですが、実はヘアケア以外にも使い道がある万能オイルなのです。1本でヘアケアからスキンケアまで完了できちゃう椿オイルの素晴らしさをご紹介します。
椿オイルとは
大昔から愛用されている植物性のオイル
椿オイルはその名のとおり、日本原産の椿の種子から作られる油のことで、椿油または椿種子油とも呼ばれています。その歴史は古く、私たちのおばあちゃん世代よりもずっとずっと昔から椿オイルは存在していました。
日本の女性はつげで作られた櫛に椿オイルを染みこませて髪を梳かすことで、つやつやな美髪を保っていたのです。時代の変化が激しいにも関わらず、このヘアケア方法は今でも愛されているのですから、すごいことですよね。
椿オイルの原料いろいろ
お店で「椿油」という名で販売されていても、原材料をチェックすると「ユチャ種子油」「カメリア種子油」と書かれているものがあります。え、椿オイルじゃないの?と疑問に思ってしまいますよね。
椿油は、日本に自生するヤブツバキという植物の種子が使われますが、現代では中国原産のユチャ(カメリア)種子が使われていたり、混ぜ合わせている製品もあります。
ユチャ(カメリア)種子油もツバキ属の植物の種子なので椿油という点では同じなのですが、原料や産地にこだわる人は100%国産か、そうでないかをチェックして購入しましょう。
椿オイルは髪以外にも使える万能オイル
歴史からもわかるように、椿オイルは主にヘアケア用品として髪にツヤや潤いを与えるために使われています。ドラッグストアなどでも、椿オイルはヘアケア商品の棚に並んでいるのでほとんどの人が「ヘアケアのためのオイル」と思っているでしょう。
しかし、スクワランオイルやホホバオイルがスキンケアに使われているように、椿オイルも顔や体に使えるのです。椿オイルは酸化しにくく保湿力が高いうえ、人間の皮脂に含まれる成分を持っているので肌に馴染みやすいという特徴があり、実はとても使える万能オイルなのです。
椿オイルによる紫外線防止効果
オイルで紫外線防止ができる
実は万能だった椿オイル。保湿力の他に紫外線防止効果もあります。オイルで紫外線防止と聞いてもピンときませんよね。オイル=日焼けをまねくものという認識の方が高いのではないでしょうか。
ではなぜ椿オイルで紫外線防止ができるのでしょう。細かく言うと椿オイルで防止できる紫外線はUV-Bと呼ばれ、シミ・そばかすの原因になるもの。
シワやたるみなど肌を老化させるUV-Aを防止することはできません。それなら普通の日焼け止めを使うわという人もいると思いますが、日焼け止めの刺激が強すぎて毎日使うと肌荒れしてしまうことはありませんか?そんな時には日焼け止めを塗る前に椿オイルがおすすめです。
日焼け止めで乾燥しがちな肌をしっかり保湿してくれるうえに、オイルで肌に膜を作ることで肌へのダメージを和らげてくれますよ。日焼け止めの使用感が不快だという人は試してみてくださいね。
髪の毛も紫外線ダメージを受ける
紫外線予防と言われると顔や肌を気にしますが、実は髪の毛も紫外線でダメージを受けます。近年はヘア用の紫外線カット商品も多く出てきましたが、椿オイルを使えば髪のダメージケアも紫外線カットも両方できちゃいます。
特に夏は海水浴などのレジャーで長時間外にいると、夜には髪がパサパサになります。これが紫外線のダメージ。帽子をかぶることでもダメージは軽減されますが、椿オイルを髪につけておけばより安心です。
うっかりダメージを受けてしまったときには、オイルトリートメントをしましょう。お風呂に入って髪を塗らす前に、乾いた髪の毛先を中心にオイルを馴染ませます。馴染んだらお湯でよくすすぎ、それからシャンプーとコンディショナーを使います。
また、頭皮のダメージが気になるときには椿オイルでマッサージするのもおすすめ。
髪を塗らす前に指先に椿オイルをとり、頭皮を優しくマッサージします。少し時間を置いたらシャンプーの前に一度お湯で頭皮をよくすすぎ、それから普段通りシャンプーしていきましょう。
ヘアケア以外の椿オイルの効果的な使い方
ボディ全体の保湿に
椿オイルは保湿力に優れているので、ボディ全体に使えます。お風呂上がりの肌に使うと馴染みもいいです。一度にたっぷりつけるとベタつくこともあるので、少しずつ塗っていき、乾燥が特に気になる部位は重ねづけしましょう。
クレンジング・角栓のケアに
椿オイルはオイルクレンジングにも使えます。乾いた手にオイルをとり、顔にくるくると馴染ませていきましょう。メイクが落ちたら一度ティッシュでオイルを拭き取ります。
ゴシゴシこすらず優しく押さえるようにしてくださいね。それから洗顔料で洗いあげます。小鼻の角栓が気になるときにも、椿オイルでくるくるすることで角栓を溶かしだすことができます。くるくるした後にはクレンジングと同じく、ティッシュで油分を拭き取ってから洗顔を行いましょう。
乾燥のひどい時にはオイルパックを
顔をはじめ、ひじやひざなど体の部位の乾燥がひどいときにはオイルパックも○。乾燥の気になるところにオイルを塗り、5分~10分程度時間を置きます。
その後、油分をティッシュなどで拭き取り、顔なら洗顔を、体ならボディソープで洗いましょう。お風呂上がりに椿オイルを塗ればさらにしっとりです。
まとめ
ヘアケアだけだと思い込んでいた椿オイルですが、1本で髪や顔、体にも使える万能オイルだったのですね。紫外線防止効果があることも驚きでした。
ケア用品をあれこれ買いたくない、シンプルに暮らしたいという人には、究極のアイテムではないでしょうか。昔から愛用され続けているのもわかる気がします。
オイルは使い方を間違えるとひどくベタついてお蔵入りになることもしばしばですが、上手に使えば肌は潤い、髪はツヤツヤといいことづくめ。うまく付き合って女子力を上げていきましょうね。