ネイルスクールを卒業してすぐにサロンに就職した場合、未経験者からのスタートになります。
未経験者不問のネイルサロンの場合、技術や接客など独自の研修制度を設けているので、未経験者でもサロンワークを
一から学ぶことができます。
初めてのサロンワークをするにあたって、研修期間中や働き始めてから不安がないように、ネイルサロンの研修内容についてご紹介致します。
研修期間中とは?
ネイルサロンに就職するさいに、サロンとご自身で雇用契約を取り交わします。サロンによっては勤務開始後の2~3ヶ月間は研修期間と定めているところが多いです。研修期間を定めている理由としては主に二つが考えられます。
一つ目は、入社したばかりのスタッフはネイルスクールで技術は学んでいてもお客様に施術できるレベルではないため、最初は雑務が主流となります。入客して数字を作れる人材に成長するまでの育成期間とも言えます。
二つ目は、せっかくコストをかけて採用をしても辞められたりしてしまったり、会社にとってはそぐわない人材である場合があります。それを見極めるための言わばお試し期間とも言えるでしょう。
⇒初めてのネイルサロン就職で不安なのは研修の有無!充実した研修を受けられるネイルサロン求人一覧
実際どんなことをするの?
研修期間中はお客様に主担当でネイルを施術するということは基本的にありません。アシスタントとしてベテランスタッフのヘルプ業務がメインになります。
備品を補充したり買い出しに行ったり、カルテを出す、掃除をする、道具の準備をする等の雑務や、先輩のお客様のジェルネイルのオフのヘルプや、ハンドトリートメントなどのオプションメニューなど簡単な施術に入ることもあります。
最初は、せっかくスクールで技術を習ったのにお客様に施術ができずモチベーションが下がることもあるかもしれません。しかし、この研修期間はお金をもらいながらサロンワークとはどういうものか先輩の仕事ぶりを間近で見ることができるチャンスです。
今後自分が技術者としてデビューしたりやがては開業を考えている方も、日々の雑務をこなしながらネイルサロンでの業務を一通り覚えることができます。
賃金は?勤務時間は?
研修期間中は、そのスタッフの人件費が発生するだけでなく、先輩スタッフからすると人材育成のために時間を割いたり、時として失敗のフォローに回る場合もあるため、単純にお金の話だけでいうのならサロンにとってはマイナスの要素も出てきます。
このような点から研修期間中は少しでもコストを下げるために正社員登用でも時給制だったり、賃金が少し低かったり、サロンによっては交通費がでない場合もあるので、賃金の面ではあまり期待しない方がよさそうです。
金銭的理由から他の仕事とかけもちでサロンワークをしたけれど、不慣れなサロンワークと技術練習で仕事がハードすぎて結局サロンを退職しまった、ということも起こりえます。
金銭面で心配なときは採用時にしっかりと条件を確認し、できるだけサロンワークに集中できる環境を整えましょう。
勤務時間については、正規スタッフと同じか、勤務時間とは別に仕事の後にサロンに残って技術研修などの時間が設けられることが多いです。
もちろん、この時間は賃金は発生しません。また休日を使用しての練習会やなどが入ってくる場合もあります。
公休日についても最初は自分のお休み希望が通るということはまずないと思った方が良いでしょう。
研修内容
研修の仕方はサロンによってさまざまです。
個人店や小規模サロンの場合は入社したらそのまま現場でオーナーや先輩ネイリストから教えてもらいながら指導を受けるOJTが主流です。
よく言うとアットホームですが、悪く言うと直接教えてもらう人のレベルによるところが大きいので、指導力があまりないスタッフのサロンだとモチベーションが下がる場合があります。
また小規模サロンの場合、同時期に沢山の人員を採用するわけではなく同期というものがいないので、似たような悩みを話し合える存在は難しいでしょう。
小規模サロンの場合、自分で色々考えて動ける人なら積極的に質問をしてどんどん才能を伸ばすことができる環境であることは間違いありません。
大規模チェーン店のネイルサロンだと自社のトレーニングセンターを持っている会社が多いです。同じ時期に採用されたスタッフが一斉に集められ、そこで数日間通い詰めで自社で用意されたマニュアルをもとにサロン業務をたたきこまれ、その後それぞれの店舗に送り出されるというシステムを取っているところが多いです。
会社としてはトレーニングセンターの維持費など人材育成にかなりのコストをかけているため、教え方などが時として非常に厳しく感じることもあるかもしれません。
しかし同期入社の友達もたくさんできるため、お互い励ましあえる存在がいるのは大変心強いとも言えます。
先述した小規模サロンと比較して、自分で色々考えて行動するのが苦手な人の場合はマニュアル化された大手サロンを最初の就職先として選ぶのもおすすめです。
自宅で学べる通信講座という選択肢
サロン入社後であれば、研修や実務で技術力のアップを図ることはもちろんできますが、
サロンに入る前でもネイルの通信講座を受けることによりご自身で技術力をアップさせることもできます。
対人で指導してもらう場合に比べると、学べることやスピードが劣るようにも思われますが、最近の通信講座は通学指導の良い部分をテキスト等で通信の講座に落としこんでいたり、かなり質の高いものになっており、意外とあなどれません。
ここでは最近注目の通信講座を2つご紹介します。
・PBアカデミー ジェルネイル認定講師資格取得講座
PBアカデミーが開講している、ジェルネイル認定講師資格取得講座。
ジェルネイルの技術を学ぶために必要な教材はすべて揃っており、すぐに始めることができるだけでなく、実際にスクールで使用しているテキストで学ぶことができるため、未経験の方でも安心して始めることができます。
また、最大の特徴として講座の課題を提出し合格することで、PBアカデミーの「ジェルネイル認定講師資格」を取得できるということがあげられます。就職やサロン開業の際の技能の証明として活用していただくことができます。
・ヒューマンアカデミー たのまな
あるゆる分野の資格取得の講座を開設している専門校の最大手ヒューマンアカデミーによるネイルの通信講座。
ネイルの通信講座だけでも7種類のコースを設けており、趣味として始める人から、ネイルを仕事にしたいプロを目指す方まで目的に合わせた講座をお選びいただけます。また、ネイル検定取得後の就職相談やサロン開業のサポートも充実しているのも大手ならではの魅力です。
自分のペースで進めていくとはいっても検定に合格できるか不安、という方にも安心して受講していただけるように「2級合格保証」が付いているのも魅力です。また、検定対策にとどまらないヒューマンアカデミーのネイル講座は何といっても就職や開業のサポートが充実していることです。
起こり得るトラブル、注意点
サロンによっては研修中の雇用形態や賃金などが会社によって様々です。ここでは研修期間中に発生した主なトラブルをご紹介します。
賃金トラブル
「お金がもらえて、さらに技術や接客も教えてもらえるのだから」という理由で、研修期間中は一切賃金が出ないというケースがあります。
実際にサロンワークでヘルプといえど一定時間を拘束され売り上げに付随する業務に携わっているのに賃金が出ないのは、明らかに労基法違反です。
講習トラブル
求人広告に「技術指導が受けられる」「接遇指導が受けられる」などと記載があったので入社を決めたが、実際は講習などというものはそもそも実施されていなかったり、もしくは講習は実施しているけれど受講料と称して数千円から悪質なところだと数万円という費用を請求されるケースがあります。
雇用契約トラブル
研修期間が明けたら正社員として登用すると説明があったのに、実際はずっとアルバイトのままだったり、出勤しても予約がないからという理由で「今日はもう上がっていいよ」と退勤を強要される、雇用契約に関するトラブルも多く出ています。
このようなことがないよう、雇用契約を取り交わす際には十分に確認をしましょう。
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さいごに
ここまでお読みいただくと、ネイルサロンの研修期間中というものはなんだかとてもつらく厳しいものと思ってしまうかもしれません。
しかし、これからネイリストとして沢山のお客様に愛され長く働いていくための大切なスタート地点だと思ってください。
いくら有名なスクールを卒業していたり検定1級を取得済だったとしても、お客様を満足させる接客力を身に着けるにはたくさんの接客経験が必要です。
研修期間中は、通っているお客様や先輩の技術の特徴、物の場所に至るまで、そのネイルサロンの全てを覚えるつもりで仕事にのぞみましょう!
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