春先になると、「体がむくみやすくなった」と感じることはありませんか?
仕事中はほぼ1日座っていることが多いネイリストさんは、ふくらはぎのむくみや、足が疲れやすいなどの症状を普段から感じているかもしれませんが、春は特に疲労感がたまりやすくなります。
春にむくみやすくなる原因は、実は気圧の低下や気温の変化、運動不足にありました。今回は、春にむくみやすくなる3つの原因だけでなく、むくみ改善におすすめの食事やストレッチをご紹介していきます。
春にむくみやすくなる3つの理由
春はむくみやすくなると言われていますが、3つの原因があります。気圧の低さ、日中と夜の寒暖差、冬から続く運動不足です。
むくみの原因は気圧の低さ
むくみとは、体の中に余分な水分が溜まってしまっている状態のことを指します。そして、水分はリンパ管の流れが悪くなる、体内に溜まりやすくなります。リンパ管の流れには、気圧が大きく関係しています。
むくみの原因となる〝血しょう成分〟という成分があり、この成分が滞るとむくみが発生します。血しょう成分はリンパ管の中を通っているため、血の巡りが悪くなると直接むくみに影響します。
基本的に、雨や曇りの低気圧の日に自律神経が乱れて、だるさや疲労感を感じやすいと言われています。自律神経が乱れることでリンパ管も圧迫され、むくみにつながります。頭痛や疲れを感じやすいのも、気圧の低下が原因です。
春は気圧が低くなる時期
春は特に、気圧が低くなりやすい時期です。気圧の変化とともに温度変化も大きくなるため、むくみやすい時期と言われているようです。
春は、3月頃はまだまだ寒い日と暖かい日の繰り返しです。暖かくなったと思ったら、また寒くなるなど気温差が激しい季節です。さらには、1日の中だけでも激しい気温差を感じたことのある方も多いのではないでしょうか?
昼は暖かいのに夜は急に冷え込み、冬と変わらない気温になります。
この気温の変化が激しいと、リンパ管は影響を受けます。寒くなると低気圧にもなるため、血管の流れが圧迫され、血流が悪くなります。そのため、体が気温の変化についていけず、むくみとなってあらわれるようです。
冬から続く運動不足
冬から運動不足が続くことも、春にむくみが発生する原因です。
冬場は寒いため、ほとんどの方が運動しなくなるのではないでしょうか?運動不足は、筋肉が凝り固まった状態のことです。筋肉が固まっているということは、動きがあまりなく、代謝も落ちがちです。
代謝が落ちるとエネルギーの消費の動きも悪くなり、血流も鈍くなると言われています。
先ほどもご紹介したように、血流が悪いと、むくみの原因につながります。そして、血管運動を動かしているのは骨格筋で、筋トレなどで鍛えられる部分です。しかし、寒い日は動きにくく、なかなか運動する機会もありません。
そのため、春の寒い時期はまだまだ運動する機会が少ないです。そして、運動したとしても、運動不足解消に時間がかかり、春までむくみを引き継いでしまうようです。
むくみ解消に効果的な食事とは
むくみは、食事から改善することが可能です。塩を取り除いてくれるカリウムが入っている食品や、体を温めてくれる作用のあるものを摂取しましょう。
カリウムを含むアボカド
アボカドには、カリウムが含まれています。カリウムは、むくみの原因である体内の塩分や水分、老廃物を取り除いてくれる効果が期待できる成分です。1個につき720mgも含まれていると言われており、食べるだけでむくみ解消につながりそうです。
また、アボカドは美容にも良い食品で、〝森のバター〟という異名を持つほどです。
ビタミンB12という皮脂をコントロールする成分や、オレイン酸という脂肪をつきにくくしてくれる成分が配合されており、肌の調子が良くなる、ダイエットしやすくなる可能性があります。
食べ過ぎは禁物ですが、毎日少しずつ摂取すると、むくみ改善だけでなく、ダイエットなどの効果も期待できるでしょう。
体を温める生姜
むくみの原因のひとつである冷えを解消するには、体を温める必要があります。生姜を毎日の食事にすりおろして摂取すれば、冷えが解消される可能性があります。
生姜のジンゲロールに発汗作用があり、摂取すると体がポカポカすると言われています。体の中から温まるため効果も持続しやすく、冷えを感じにくくなります。また、ジンゲロールには血流改善作用もあると言われています。
そのため、むくみのもうひとつの原因である血流の悪さも改善されやすくなる可能性があります。
しかし、食べ過ぎには注意が必要です。生姜の発汗作用は体を温めてくれますが、汗をかくということは、体温を下げようとすることでもあります。「体温が下がりすぎて結局冷えが改善していない」ということが起こらないように、摂りすぎには注意しましょう。
むくんだ体をスッキリさせる方法
むくみ解消には、〝第2の心臓〟と言われているふくらはぎの筋肉をほぐすことが大切です。ふくらはぎにあるリンパの流れをスムーズにするマッサージやストレッチをご紹介します。
ふくらはぎのマッサージ
まずは、ふくらはぎの血流をゆるやかにしましょう。敏感肌の方は、クリームやジェルなどを手に馴染ませながら行うのがおすすめです。以下の手順で行なってください。
①両手でぞうきんを絞るように、右足の足首から膝まで左右に絞ります。
②手をグーの形にして、下から上へ両手でこすります。
③膝裏をグーで数回たたきます。
④上記の①から③まで終了したら、今度は左足も同じ手順で行います。
たったこれだけです。お風呂上がりなど、血行が良くなっている、ゆっくりと時間の取れるときに行うのがおすすめです。毎日行えば、徐々にむくみが解消され、足がスッキリとしてくるでしょう。
足首のストレッチ
次は、空いた時間や出かけているとき、仕事中でも行える簡単なストレッチをご紹介します。
①両足をそろえます。
②かかとを床から離してつま先で立ちます。
③かかとをつけて、つま先を床から離して立ちます。
上記の①から③を、交互に行いましょう。30秒ほどやると、ふくらはぎの違和感や疲れがなくなります。
足首などにもリンパ管は多いため、ストレッチの時間が取れない際や仕事中は、かかとの上げ下げがおすすめです。1日に何回も行うだけで、夕方に疲れを感じにくいでしょう。
まとめ
春はむくみやすくなると言われています。原因は気圧の低下にあり、寒暖差が激しい気温の変化によって、リンパ管の流れが悪くなります。リンパ管に水分や老廃物が溜まってしまうことで、むくみが発生します。
むくみには、食事とストレッチの2つからアプローチしましょう。食事はカリウムを含むアボカドと、体を温める生姜がおすすめです。また、〝第2の心臓〟と呼ばれるふくらはぎも、定期的にストレッチでほぐしておきましょう。継続すれば、むくみは改善されやすくなります。