先日3月13日に第38回認定講師試験が実施されました。皆さんの周りで受験された方はいらっしゃいましたか?
検定1級までを取得するとやっと試験から解放される!あとはサロンワークで自分の技術を磨くだけ・・。という方も多いです。
しかし、「次は認定講師試験だね!」「認定講師試験受けないの?」など、先輩ネイリストやネイルスクールの先生・友人から聞かれたことはありませんか?
「資格は知っているけど受ける気はない」「興味はあるけれど受かる気がしない」等、ネイル検定と違いチャレンジすらためらう人も多くいます。
ぶっちゃけ受けるメリットはあるの?合格率は?かかる費用は?などなど、今回は実際に認定講師の資格を所持する、現役ネイルスクール講師が徹底解説します。
目次
認定講師ってどんな人たち?
ネイル業界での「認定講師」とは、日本ネイリスト協会認定講師資格をさします。ネイリスト協会の所定の条件を満たし試験に合格した人たちです。
認定講師としての活動の最たるものはJNECネイル検定やジェルネイル検定の試験官になります。試験官業務は認定講師だけが携わることができる業務です。
その他、資格を活かしてさまざまなシーンでの活躍の場があります。
「別に検定試験官なんてやりたくないし」「フレスカとか興味ないし」と思っている方、資格を活かして様々な働き方ができるんですよ!次項では講師資格を取るメリットについてご紹介します。
受ける意味あるの?という人のために、こんなにあるメリット!
認定講師資格はネイルスクールの講師はもちろんのこと、資格を活かしさまざまな活躍の場が広がります。
スクール講師として活躍できる
ネイルスクール講師は、働き方によっては安定収入・高収入が得られるため人気の仕事です。
生徒さんは検定受験を考えている方がほとんどなので、試験官経験のある認定講師は必須の資格と言え
ます。
ネイルスクールでの正社員以外に、フリーの講師として複数のスクールを掛け持ったり、サロンワークをしながら週に数日スクール講師として働いたり、自分のペースで仕事をすることも可能です。
その他、講師資格を活かしネイルの情報サイトなどで私のように情報を発信するWEBライターとしての道もあります。
サロンワークで昇給やスキルアップのチャンス
ネイルサロンに就職や転職をするさい、検定1級以上の難易度の高い資格を持っていると基本給が加算されることが多いです。
認定講師資格はとくに難易度が高い資格のため、「認定講師手当プラス1万円」というケースも珍しくありません。基本給が高いとボーナスなどの額にも影響するので高収入のためには大きなメリットです。
昇給以外に、講師資格があるとスタッフ育成の仕事に携わることもできます。
新人スタッフの技術指導など、サロンワーク以外に人材育成や経営にかかわる仕事をすることは、今後、転職や独立開業などをする上でもキャリアアップにつながり貴重な経験となります。
集客のため
サロンで集客をするさい「認定講師資格所持者在籍サロン」のように、表記をすることができます。
お客様にとって、ネイル検定1級のその上のハイレベルな技術者が在籍するサロンということをアピールで
きます。意外なのが、ネイリストのお客様も呼び込めるということです!
一般のお客様以外に、これからネイリストになりたいと考えている人が「片手だフレンチスカルプを勉強のために付けたい」などの需要があるので、同業者もライバルではなくお客様として取り込むことが可能です。
最近変わった!注意したい受験資格
試験は多数の受験資格があり、全て満たしてなくてはいけません。
1. ネイリスト技能検定試験1級に合格し、
受験において1級合格認定日(ディプロマに記載された日)より1年以上経過している方。
2. プロネイリストとして実務経験を有する方。
3. JNAの個人正会員であること。
4. 受験日において満二十歳以上であること。
5. 当協会発展の為に尽力くださる方。
6. 「JNA 認定校」を卒業している方。
※JNA認定校以外で学ばれた方はJNA認定校「ネイル専門学科」に於いて「ネイルケア」及び「ネイルイクステンション」の実技時間を計20時間以上有するカリキュラムを受験手続前までに修了していること。
7. 「ネイルサロン衛生管理士」の資格を取得している方。
8. 「ジェルネイル技能検定試験上級」の資格を取得している方。
9. 「仮合格者勉強会」「条件付合格者勉強会」「授与式」に必ず出席できる方。
10. どのような場面でも日本語による十分なコミュニケーション能力がある方。
11. 過去3年の間にJNA主催の全日本ネイリスト選手権(地区大会を含む)
「プロフェッショナル部門ネイルケア又はフレンチスカルプチュア」に出場していること。
38回試験(平成30年3月実施)から、受験資格に協会主催のコンテスト出場経験が必要になりました。
申し込もうと思っても受験資格を満たしてない・・ということにならないように、早めに協会の正会員登録をし、会報誌やホームページ等でこまめにチェックしましょう。
デザスカが追加!実技試験内容
実技試験は、第一課題のネイルケアと第二課題のイクステンションからなります。
平成30年3月実施より、実技試験内容がチップラップがなくなり、デザインスカルプチュアが追加になりました。
・第一課題
両手ネイルケア、カラーリング(フレンチルック)
・第二課題
フレンチスカルプチュア3本
フレンチチップオーバーレイ1本
デザインスカルプチュア1本
受験を考えている方に知っておいて欲しい3つのこと
認定講師試験の合格率は30%台と言われています。
最難関とは言われてはいますが、練習方法などを工夫し1年間集中すれば1度で合格することも可能です!
そのためには以下の3つが必要となります。
練習時間とお金
合格者は平均して1年ほど準備時間をかけています。その間、試験対策セミナー等にいったり練習時間の確保が必要になります。
材料もネイル検定にくらべ使用アイテム数や使用料が増えるためかかってきます。これらの時間とお金を「投資」できるか考えてみましょう。
モデル確保とそのための労力
受験者は早い段階で本番モデルさんを見つけ、週に1度以上(本番近くはそれ以上)練習をします。
指のキレイさはもちろん、1年近く長期間お付き合いのできる協力的なモデルさんが確保できるかが合格のカギとなります。
モチベーションの維持
認定講師試験の場合、受験者全員が1級を持っているわけですからハイレベルな中でジャッジをされることになります。
サロンワーク経験者であるほど、これまでの自信を打ち砕かれることもあるでしょう。その中でもくじけずに長期間モチベーションを維持できるか自分自身に問いかけてみましょう。
合格を勝ち取るのは技術よりもモチベーション!
正直なところ、ここまでお読みいただいて、
「うわ、難しそう」「めんどくさそう」と思われた方も多いのではないでしょうか(笑)。
講師の立場から申しあげると、フレンチカラーやスカルプなど難しいと言われていますが、技術的なことは良い先生に巡り合えば合格レベルに引き上げることはすぐにできるんですよ!
しかし、そのための個人練習や記録、モデルさんとの連絡など、ご自身で長期間コツコツと継続しなければならない事が多数あります。
大半の方が、3か月とか短期間は続けられても1年となると続けられないのです。それゆえに難易度が高いと言われているのかもしれません。
まとめ
最後に、ご自身の動機=モチベーションが最も重要です。
なんとなく良さそうだから、とかかっこいいから、のような、ふわっとした動機で受験を決心してしまうと、練習よりプライベートを優先してしまったり、材料費を交際費に使ってしまったりとぶれたり挫折してしまいがちです。
「ぜったいに合格してスクール講師に転職したい!」
「サロンマネージャーとして出世したい!」「自分のサロンとスクールを経営する!」
のように、取得後のビジョンが明確にあれば合格を勝ち取ることができるでしょう!!