空気が乾燥するこの季節。爪が割れたり亀裂が入りやすくなります。
サロンにいらっしゃるお客様にも「爪が割れたのでリペアしたい」というオーダーが増える季節です。
施術のさい、なぜ亀裂が入るのか、どういった施術やホームケア方法をすればよいか、的確にご説明できていますか?
今回はお客様への爪の亀裂トラブルと対処法について、キャリア17年ネイルサロン経営&ネイルスクール講師ご紹介します。
なんで冬は亀裂が入りやすいの?
普段あまり亀裂が入らない人でも、とくに冬場は折れやすいと感じやすい方が多いです。
その理由に季節的な要因があります。
洋服にひっかけやすい
冬はニットなど編んでいるものや毛足の長い洋服を着ることが多いため、Tシャツだったらひっかけないようなほんのわずかな亀裂でも、繊維にひっかけて亀裂が深くなってしまう事が多いのです。
ストッキングの伝線
冬場は防寒対策のため、ストッキングやタイツを履くことが多いです。
着替えの際にニットと同様に亀裂をひっかけやすくなったり、伝線させてしまったりトラブルが増えます。
空気の乾燥
冬場は空気が乾燥します。当然お肌や爪も乾燥するので夏場に比べ油分が減少するため柔軟性がなくなり折れやすくなります。
対処方法
ネイルサロンに「爪が割れてしまったんですけど・・。」とご来店されたお客様にどういったアプローチをすれば良いかをご紹介します。
ジェルネイルで補強する
一番ポピュラーな亀裂対処方法がジェルネイルで爪の厚みを出すことです。そうすることでぶつけても割れづらくなります。
注意したいのが、亀裂部分をグルーで留めた上からジェルを塗っただけでは亀裂が悪化してしまうということです。
ジェルを塗る前にシルクで補強したり、アクリルのフローターを亀裂部分のみに行うなどして、亀裂が進行しないようにしましょう。
よく使う指は長さ出しをすすめる
利き手の人差し指などは亀裂がとても入りやすいです。
自爪がどうしても心配というお客様には、予防策としてアクリルスカルプチュアなどで最初から長さ出しをしておく方法もあります。
ジェルに比べアクリル素材は硬さと強度にすぐれます。自爪がもともと薄い人などには部分的にジェルとアクリルを併用すると良いでしょう。
長さと形のご提案
夏場に比べ冬場の方が爪の成長スピードは遅いのですが、乾燥により爪が折れやすくなります。
イベントシーズンでお出かけが増える季節でもあるので、極力長さをあまり長くせず、ラウンドやゆるやかなオーバル型などぶつけづらい形をご提案しましょう。
フットジェルなどをされる場合も、足の爪が伸びすぎるとブーツなどに当たり足が痛くなったりストッキングの伝線になるので極力短めをご提案しましょう。
ホームケアのアドバイス
爪は皮膚の付属器官ですが、お肌と異なり皮脂腺がないので皮脂を出すことが出来ません。外部から保湿をするしかないのです。
効果的な方法はネイルオイルやハンドクリームで保湿をすることです。
サロンでも物販ように小さめサイズなどの持ち歩きやすいものを用意し、一日に何度も塗っていただくようアドバイスをしましょう。
爪は根元の爪母というところで作られており、一日約0.1ミリずつ伸びています。根元から先端まで約3か月ほどかけてワンサイクル生え変わるのです。
そのため、11月ごろから保湿をこまめに心がけていれば2月の冬本番のシーズンでも爪が割れづらくなるのです。
お客さまにもホームケアをし続ける具体的な期間のめやすをお伝えするようにしましょう。
まとめ
施術やホームケアのご提案以外に、「水仕事はよくしますか?」「パソコンのキータッチは頻繁にされますか?」
など、お客様の普段の爪の扱いについて、カウンセリングすることも大切です。
サロンが繁忙期になるこの季節だからこそ、お客様の亀裂トラブルと対処方法をマスターし、またご来店いただけるような信頼関係を構築したいですね!