ネイルを学んでいく上で大切なのが道具選びです。
ネイルスクールによっては教材がセットになっている場合もありますが、独学で学んだ方や、すでに道具は持っているけれど自分の技術向上のために買い替えたい場合も出てきます。
ショップに行っても種類が豊富すぎてどれを買ったらよいか分からない!なんてことありませんか?
何となく金額で選んでしまったけど、使いずらくお金をムダにしてしまった・・。
そんな悲しいことがおきないように、現役ネイルスクール講師が道具の選び方のコツを伝授します!
これからプロのネイリストになりたい方はもちろん、セルフでネイルをされたい方も是非ご参考にされて下さいね!
どこで購入するの?
ネットショップやドラッグストアなどでネイルの道具はたくさん売っています。
よく商品パッケージに「プロ仕様」などと書かれているので良さそうに見えてしまいますが、それはあくまでもメーカーが謳っている表現です。参考にしてはいけません。
本物のプロネイリストは、プロショップと呼ばれる問屋さんで購入をしています。
問屋さんは、入店をネイルビジネスに従事している人のみに限定するかわりに、卸価格で安くお買い物ができるのです。
プロネイリストがよく購入する最大手プロショップ2社は以下の通りです。
・ネイルパートナー
・ネイルTAT
まずはこの2社の会員登録をしておけば大体のものは購入することができます。
それぞれが扱っている商品や得意としているジャンルが異なるのでぜひ比較してみて下さい。
このあと文中でご紹介する商品はすべてこの2社で販売しています。
注意したいのは、一般の方は基本的には購入ができません。会員登録をする際に、勤務サロンの名刺やネイル検定のディプロマ、ネイルスクールの在学証明書が必要となります。
昨今、オークションやフリマアプリ等での転売が問題になっているため、今後ますます入店基準は厳しくなりそうです。
主要道具の選び方
次に、ネイルを学ぶ上でとくに吟味して選んで欲しい道具を5点ピックアップしました。
・ネイルニッパー
・検定用ポリッシュカラー
・テキスト
・ラップグルー
・ネイルファイル
どれも検定試験では必須の道具ですよね!これらの選び方のポイントをご説明しましょう。
ネイルニッパー
ネイルニッパーは、習い始めの方はそんな高級なニッパーを買う必要はありません。
握りやすいものならokです。最初は仕上がりよりも正しく持って動かすことが重要になってきます。あまり高級なものだと切れ味が良すぎて出血させてしまったり、扱いが慣れていなくて落として刃を曲げてしまう場合があります。
ネイル検定3級に合格しニッパーハンドリングに慣れてきた2級を受験するくらいのタイミングでグレードの高いものに、できれば1万円以上のもの買い替えることをおススメします。逆に言うと、安いニッパーを買うくらいなら買わないほうがマシです!それくらいニッパーは重要です!
おススメのメーカーは以下の通りです。
光(ヒカリ)
美容師さんのハサミでも有名な刃物メーカーです。刃先のバリエーションが豊富で、研ぎも専門のアトリエを国内外に持っており長くお付き合いできるメーカーです。刃先が3~4ミリのものがプロネイリストの愛用者が多いです。
内海(UTSUMI)
こちらも美容師さんのハサミだけでなく、医療用ハサミなどでも長い歴史のあるメーカーです。刃先のバリエーションもさることながら、鍛造など素材にもこだわりを感じられます。グリップ部分が他社に比べて少し太めなので安定感のある握り心地です。
イクシアシリーズが人気です。
ナカソネ
NSJネイルスクール校長の仲宗根幸子先生監修のニッパーです。上記2社に比べ刃先が薄く鋭いので細かいところまで処理がしやすいです。それゆえに刃先を曲げやすかったり管理に注意が必要なので少々上級者向けともいえます。
これらのニッパーはネットで購入するのではなく、できれば現物を見て買うことをおすすめします。職人さんが手作業で作っているのでものにより多少の違いがあります。
また、ニッパーは研ぎに出すなどのメンテナンスが必要です。研ぎのメーカー対応が迅速であることも選ぶポイントといえるでしょう。
検定用ポリッシュカラー
ネイル検定で使用するポリッシュカラーは以下の通りです。
・3級→赤
・2級→赤、マットピンク、ナチュラルスキンカラー、白パールのいずれか
ポリッシュの選び方のポイントは、色によって塗り方が異なるので特定のメーカー1社だけを使うのではなく、塗る色によって自分の塗りやすいハケ色味を選ぶことが大切です!
赤、マットピンク
比較的どんなハケでも塗りやすい色になります。モデルさんの爪幅によってハケの大きさを選びましょう。
ナチュラルスキンカラー
いわゆるシアー系ベージュはハケ圧がかかるとえぐってしまいムラになりやすいです。
硬かったり短くてコシのあるハケは向いていません!少し毛質がやわらかくしなやかなものを選びましょう。
見た目は同じようなカラーでも、メーカーによってムラになりずらいものもあります。材料代がかかるかもしれませんが、先行投資と思って複数のメーカーを試しましょう。
白パール
2級検定の中で一番カラー選びが難しいといえます。パールは赤を塗るときのようにライン取りができないため、縦に動かしながらラインをとることになります。
ハケの毛先がまっすぐにそろっていて引き下ろしやすい素材のものを選びましょう。
検定に使用するポリッシュ類はラベルが貼ってあれば詰め替え可能です。
オリエン 空ボトルCという商品が、私が知っている中ではどの色にも対応できる一番塗りやすいボトルです!
空ボトルなのに¥700(税別)というなんとも強気なお値段ですが、検定合格のためには是非一度使ってみる価値アリですよ。
テキスト
ネイル検定に合格するためのテキストは、JNAから出ているテクニカルシステムが有名です。
JNAテクニカルシステムベーシック
通称「青テキスト」。協会が監修なので検定試験の筆記試験にも全級に対応しており、ほとんどのネイルスクールが使用しています。
実はこのテクニカルシステムですがもう一冊あるのはご存知でしたか?
JNAテクニカルシステムアドバンス
表紙が赤いものになります。ベーシックのほうで紹介している技術は2級チップラップまでなのですが、アドバンスは1級内容のスカルプチュアや、認定講師試験のフレンチスカルプ、コンテストなどで作るバーチャルフレンチスカルプの作り方なども載っています。
特に、イクステンションの様々な角度からフォルムやフォーム等の写真が多数掲載されています。
検定1級合格のためのフォルムの形がイマイチわからない、という方には是非ご覧いただき、このテキストに載っているフォルムを目指して練習をしましょう!!
グルー
検定2級のチップラップや1級のチップオーバーレイ等、さまざまな技術でネイル用のグルーを使います。「どうせすぐ固まっちゃうから安いのでいいや」と、お手頃価格1種類のみを使用してしまっていませんか?
グルーは用途に応じて使い分けるのがおススメですよ!
ビューティーネイラー グルー
お手頃価格なので普段使いに適しているグルーです。ネイルアートをする際にパーツを付けたりイクステンション練習をする際にハンドに自爪チップを付けるのに向いています。
ボトルの口が大きめで劣化が早いので、チップラップ等のチップ装着やシルク装着には不向きです。
ibd ブラシュオングルー
検定試験時にお勧めのグルーです。
素早く硬化するのでハーフチップの装着がしやすいです。またシルクを装着するさいも繊維にしっかりと浸透してくれるので透明度のある仕上がりになります。
成分が高品質なので、あくまでも私の個人的感想ですが他社グルーに比べ劣化が遅くわりと最後まで使い切れる印象です。
ネイルファイル
エメリーボードやウォッシャブルファイルなど、ネイル技術にはファイルが欠かせません。
しかし、ニッパー類と異なりファイルは消耗品です。もったいないからといって削れないファイルを力を入れて削るということを行っているとファイルの変な癖がついてしまうので注意が必要です!
ファイルの選び方をご紹介します。
エメリーボード
自爪を削るエメリーボードは180グリット程度のものがおススメです。
これから検定試験を受験される方は、自分のファイルの軌道が正しいか把握しながら削ったほうがいいので色は黒がわかりやすいですよ!
ウォッシャブルファイル
イクステンション等を削るウォッシャブルファイルは、2級以上を受験する際にたくさん使います。1本120~150円くらいのものでいいので、その分使い古しではなく削れる状態のものを常に数本用意しましょう。
形ですが、側面がストレート、ダイヤ型、バナナ型(湾曲している形)と様々あります。
初心者におすすめなのはダイヤ型です。削るのが難しいとされるキューティクルエリアなども当てやすいですよ。
さいごに
ここでご紹介した道具は、検定試験でいうと3級から2級で主に使用するものになります。
3級受験生の多くはネイルを習い始めたばかりなので、道具選びに慣れていない方がたくさんいらっしゃるので参考にしていただけたら幸いです。
また、1級やジェル検定上級など難易度の高い試験になってくると道具選びのポイントも変わってゆきます。
また改めてお伝えできたらと思います!