高校や大学で学校を編入することは珍しくありません。ご家族の転勤や、ご自身のスキルアップのためなどが理由として挙げられます。
ではネイルスクールはどうでしょうか?ほとんどの方が一つのスクールに通って資格を取得し卒業ということが多いと思います。
しかし、中には様々な理由でスクールを「編入」されるかたも多いのです。理由としては「雰囲気が合わない」「先生が怖い」「もっとレベルの高い技術を学びたい」などが挙げられます。
ネイルスクールの新規入学の情報はあふれていますが、編入となると他の人の体験や探し方など情報がかなり限られてしまっています。
今回は、「ネイルスクールの編入」を現役ネイルスクール講師がレポートします。
なぜ編入したいのか?
「辞める」のではなく「編入」の場合、何かの事情で今のスクールを変えたいということになります。ネイルスクール生によくある編入理由の主なものを挙げてみました。
① 自信がないので学びなおしたい
② スクールの雰囲気が合わないので変えたい
③ 先生が合わないので変えたい
④ 引っ越して通えなくなるから、他を探したい
⑤ 新たな資格や技術を習得したい
①はすでにどこかスクールに通って学んだけれど検定に何度も落ちてしまっていて新たに習い直したい方に多いです。
②③は本人に続ける気はあるのだけれど、学校の雰囲気が合わなかったり人間関係のトラブルがあったり、指導する先生が怖いなどが主な理由です。
④に関しては距離的な問題、⑤はより上を目指したいなどモチベーションの高い方に多いです。
ネイルスクールって編入できるの?
一度スクールに入学しているということは入会金や教材費などかなりのお金がかかっているはずです。新たに同じことを学びなおしとなると時間もお金ももったいないですよね。
ネイルスクール自体は、クラス制でない限り随時入校を募集しているところがほとんどです。「今なら教材費無料!」などのキャンペーンなどをやっていたりします。
しかしこれは「新規入学」の場合です。すでに習っているところは差し引いて入学をさせてくれるのでしょうか?
じつは、かなりイレギュラーのやり方にはなりますが、習い済のところは受講料を差し引いて入学できるスクールも多く存在しています。
先ほどの①~⑤などの理由によって受け入れ方が変わってきますが、相談できる余地は十分にあります。
では、次項では理由別の交渉のポイントをお伝えします。ご自身がどのケースに当てはまるか照らし合わせてみてくださいね!
①自信がないので学びなおしたい
通信のネイル教育や、個人でやっているネイルスクールに通われた方、独学で検定を取得した方に多くみられます。このような方がスクール探しをされる場合、以下を必ずスクールに伝えて下さい。
・どれくらい前に、どこでどのように習ったか(例:2年前、通信のDVDで)
・何を習って何を習ってないか(例:2級までは習ったがスカルプは習っていない)
・差し引きで受講することは可能か、教材は持っているのでその分割引いてもらえないか
以上をスクールの営業担当者に伝えると、裏メニュー的に、特別コースを組んでくれる可能性があります。
その場合、一般コースの方と同様にスクールのサポートが受けられるか、受講期限は変わるかなど確認をしましょう。
ちなみにこのようなケースの生徒さんは、ご自身が限られた条件で学んできたことを認識しているためモチベーションが高いので、編入後非常に熱心に学ばれることが多いです!
②③スクールが合わない、先生が合わない
通ってみたけれど、スクールの雰囲気が自分に合わない、人間関係のトラブルがあった、先生が怖くて通えない・・、こんな事情で編入を希望する方も実はけっこういらっしゃいます。
この場合、原因がスクール側か本人側か判断がつきかねることが多いのですが、まずは以下のアクションを起こしましょう。
・スクールに状況を説明し状況が改善できないか相談する。(苦手な先生やクラスメイトがいるなら曜日を変える等)
・それでもダメなら解約したい旨を伝える。その際に未受講分の返金が可能か交渉。(ほとんどのスクールは一括払いのため返金不可能な場合が多いですが、ダメモトで聞いてみましょう)
・返金が難しいなら、自分が習いたい部分の授業だけでも受講を済ませ解約。
次に編入するスクールを探す際、前スクールでの経験を踏まえ慎重に選ぶ必要があります。ただスクールの営業担当者の話をきくだけでなく、実際の授業風景を必ず見学させてもらって下さい。
先生は質問がしやすそうな先生か、在籍生徒は会話しやすそうな年齢層かなどをしっかり自分の目で確かめて下さい。できれば先生や生徒と直接会話できる機会があると生の声が聞けます。
教材費や受講料については①と同様に交渉しましょう。
④引っ越して通えなくなるから
全国展開している大手スクールなどであれば、自分の引っ越し先に系列のスクールがある場合もあります。他校に転校が可能かを聞いてみましょう。
ただ、会社事情にもよりますが学校ごとに経理上の処理をしていることが多いため、まったくお金がかからず転校というのは難しいようです。
教材費や入学金などは割引がきく場合もありますので聞いてみましょう。それでも難しいようでしたら他のケースを参考に新たに別のスクールを探しましょう。
⑤新たな資格や技術を習得したい
より上の検定試験を受けたい、認定講師試験を受けたい、などスキルアップのための編入を考えている方は二つの選択肢があります。
・自分が今通っているスクールでコースを編入する
・別のスクールに編入する
まず、通っているスクールでコースを編入する場合はスクールにその旨を伝えると手続きをとってくれます。その際差額の入学金や教材費、卒業期限がどのくらい伸びるかも確認をしてください。
別のスクールに編入をする場合は、ケース①と同様に、習得済の技術やこれから取得したい資格を伝えます。
ちなみに、認定講師受験をお考えで編入を考えている方は、JNA認定校において所定の時間のカリキュラムを履修することが受験資格になっています。
希望のスクールが認定校かを確認してから申し込みをするようにしましょう。
まとめ
大学や専門学校と異なり、ネイルスクールのカリキュラムや単位のカウントの仕方などはスクールごとに違うため、単位の交換などは受け付けていません。
無駄な費用と時間がかからないように、編入を希望するスクールで差額での入学が可能か、しっかりと確認することが大切です!!
編入することで、普通の人の倍、様々な先生たちやネイルスクール友達と触れ合うことができるので、ネイリストとしての技術の幅が広がります。これから編入をお考えの方にご参考になれば幸いです。