ネイルサロンの第一線で活躍できる実力があることを証明する「ネイリスト技能検定1級」の資格。多くのネイルサロンは採用資格として2級を設けていますが、実際には即戦力である1級以外採用しないというサロンも多く、またお客様からの評価も変わってきます。
そのため多くのネイリストが取得を目指す資格ですが、合格率はわずか35%とハードルは高く。JNA認定のネイルスクールでも7割程度にとどまっています。
そこで、今回はネイリスト技能検定試験1級の最大の難関である「実技試験」において、多くのネイリストが陥りやすい失敗をケース別に見ていきたいと思います。技術力とは関係ない、試験ならではの落とし穴をご紹介するので、ネイリスト技能検定試験1級を控えている方は是非対策を立てるご参考にしてみて下さい。
ネイルチップやモデルの仕込みが不十分
検定試験で使用するチップ等は前日に仕込みを行うのが一般的です。チップの削りやイエローラインの処理、カーブの調整など、当日スムーズに進行するために、一通りの準備を済ませてから検定に臨みます。
しかし、前日にモデルの爪に合わせてつけたカーブが戻ってしまったり、サンディングが甘くて試験会場でやり直す羽目になり時間が足りなくなったりと、意外と多くの失敗談が上がるポイントでもあります。
これはネイリストスクールに通っている人に多く見られる失敗で、講師からのチェック無しで仕込みを行う経験が少ないことが原因と考えられます。前日の仕込みも講師に見てもらうか、一人でもしっかり仕込みを行えるように練習をする必要がありそうですね。
ネイル検定会場の気温が普段の環境と違う
これは最も苦戦する人が多いポイントではないでしょうか。会場の気温は春季と秋季でも変わり、さらに席によってエアコンが直接当たったりすることもあります。
そのため、どんな気温でもその場で変化するミクスチャーの硬さに対応する力が必要になるんです。普段より気温が低くてミクスチャーが流れてしまったり、反対に暑さや緊張でモデルさんの手が暖かすぎて硬化が早かったり。難しいところではありますが、会場の気温には常に気を配りながら作業を進めましょう。
一つのミスの修正にこだわりすぎる
ネイリスト検定試験1級の実技は150分あり、決して時間が足りないということはありません。
しかし、ハンパに時間が長いため、一つのミスを修正することに躍起になってペース配分が乱れてしまうといミスが起こりがちです。例えばチップの装着が少し曲がってしまい、少しでも真っ直ぐに見せようと修正のファイリングに長々と時間を使ってしまったりする人は少なくありません。
ネイリスト検定1級は10項目各5点の総合点で合否が決まるので、このようなミスは諦めて、他で挽回した方が良い場合もあります。タイムアップになるとその場で失格なので、1点にこだわりすぎずに、全体での出来栄えを重視すべきですね。まずは全ての工程を終わらせた上で、残りの時間を気になる箇所の修正に充てるようにしましょう。
隣の受講生を気にしてしまう
2、3級の検定試験を既にパスしている1級受講者ならば問題ないと思われるかもしれませんが、それでもやはり試験時には隣の進行を気にしてしまう人が多いようです。特にペースが自分より早い場合には焦って普段の手順を飛ばしてしまったり、作業が雑になってしまったりします。
隣に気をとられず、事前に練習で組み立てた自分の進行手順に忠実に試験をこなしましょう。
まとめ
Cカーブが均一に揃わない。ストレスポイントが覆いきれていない。バブルが入ってしまうなどなど。技術的な失敗であれば練習不足だったと諦めがつきます。
しかし、充分なスキルを持っているのに、試験対策不足や慣れない環境のせいで実力を発揮できずに落ちてしまうのはもったいないですよね。今回はそういった技術とは無関係の、「試験馴れしてないせいで陥りがちな失敗ケース」をご紹介させていただきました。
ぜひこの失敗談を参考に、1級ネイリストになるために役立てていただければと思います。
ネイル検定1級の内容と対策法についてはこちらの記事で具体的に解説しています。