ネイリストにとってデザイン提案は重要な仕事の1つです。そのためには、お客様が求めている条件を引き出すための会話力が必要になってきます。
「このデザインがやりたい」と決まっていてサロンに来る方であればすぐに施術に入ることができますが、「おまかせで」とか「大体のイメージはあるんだけど・・・」というお客様も中にはいらっしゃいます。
そういったお客様が来たときでも満足のいくデザインを提案して喜んでもらいたいし、「これがしたかったの!」と言ってもらえたら嬉しいですよね?
そんな提案をするためにお客様の趣味嗜好を知り、デザイン提案をおこなうために必要な話術について考えてみましょう。
デザイン提案がなぜ必要なのか
そもそもなぜデザイン提案は必要なのでしょうか?それは最初にも少しお話しましたが、すべてのお客様に好みのデザインがあるわけではないからです。「ネイリストさんにお任せしたい」というお客様が多くいることも事実です。
でも、ネイリストはクリエイティブな仕事ですから、言われたことをやるだけではありませんよね。
もしもあなたのネイルのデザインで、お客様が自分でも分かっていなかったような魅力を引き出せたらどうでしょうか。あなたもお客様もどちらも嬉しくなりますよね。
ネイリスト自身の技術アップのためにも、お客様の満足のためにも、デザイン提案を積極的におこなっていくことは非常に重要なのです。
会話から生まれるデザインもある
あなたとお客様との会話の中から生まれるデザインとはどういったものでしょうか。
例えば、お客様が好きなブランドをあなたに話した時にあなたはどう思いますか?
もし、その返事が「私も好きです」だけでは、非常にもったいないと言えるでしょう。
そのブランドを知っていれば、具体的にどのアイテムが好きなのかを聞けますし、知らなかったとしてもどういうブランドなのか、今身につけているものがあるのかも聞くことができます。そうやって会話を広げるきっかけになります。
さらに、その時にあなたが提案しようとしていたデザインと、そのブランドから分かるお客様の趣味が少し違っていれば、その段階で提案の方向性を変えることもできます。その結果、あなたの持っているデザインにお客様の好みが掛け合って、新たなデザインが生まれるかもしれません。
会話の中に転がっている小さなことも敏感に拾う癖をつけておけば、デザイン提案の引き出し広げていくことができるでしょう。
お客様も自分が好きなブランドからできたデザインであれば愛着も持てますし、次のデザインも楽しみにしてくれるようになるでしょう。
「おまかせで」と言われてしまうと少し緊張してしまったり、困ってしまうというネイリストさんもいらっしゃいますが、そう考えてしまうのはもったいないです!
むしろお客様とコミュニケーションを取るきっかけにもなるし、今までしたことのないデザインが施術できるチャンスでもあるのです。
お客様がデザイン提案を受けて思うこととは
デザインの提案は自信がないからなるべくしたくはない・・・そう思ってしまうネイリストさんもいらっしゃるかもしれません。
でもせっかくお客様が提案を求めてきてくれたのに断ってしまうわけにもいきませんよね。
そんな時は一度お客さんの気持ちになって考えて見てはいかがでしょうか。
もしあなたがお客様の立場で、デザイン提案を受けたらどのようなことを思いますか?おそらく、決して迷惑だなんて思わないはずです。逆に、「このネイリストさんは私のことをちゃんと考えてくれている」と感じられるはずです。
ただサンプルの通りに施術して、それならば時間通りに終わるのかもしれませんがお客様との関係もそれっきりになってしまうのです。マニュアルのような会話だけになってしまったらお客様のも印象として残らなくなってしまいますし、指名してもらえることもなくなってしまいます。
そんなことにならないように、あなたがデザイン提案に自信がなかったとしても、お客様としっかり向き合って話をしていけば最適なデザインは自ずと見えてきます。あなたがお客様のことを真剣に考えて、話し合って見えてきたデザイン提案でお客様が喜んでくれればそれは大きな自信になります。
そのためにも自分の自信のなさを持って話すのではなく、前向きにお客様の趣味嗜好を探ってみてください。相手のことを思って話すことは立派な会話術なのです。
デザイン提案に自信がないなら、とにかくいろんな人の好きなデザインを調べることも必要です。うまくデザイン提案ができてお客様が喜んでくれる顔を想像すれば、やる気がでてくるでしょう。
お客様はあなたにものすごく高い要求をしているわけではなく、自分に合ったものを選んでくれると信じてあなたの元へ来てくれています。お客様と向き合って最適なデザイン提案ができれば、お客様も幸せに感じてくれるはず。
お客様に真摯に向き合い会話をすることが、デザインにつながる会話術の第一歩だと言えるでしょう。