ダイエットをしているとよく耳にする「基礎代謝」。同じものを食べても太る人と太らない人がいるのは、この基礎代謝にヒミツがあります。でも「どうやって上げればいいの?」「そもそも代謝って何?」と思っている方も多いのでは?そこで今回は、基礎代謝に関する知識と、健康的な上げ方をご紹介しましょう!
ダイエットに大切なのはやっぱり「基礎代謝」!
基礎代謝とは、心臓や呼吸機能、体温など身体が生命を維持するために必要となるエネルギー代謝量のこと。要するに「何もしなくても消費されるカロリー」のことです。私たちは身体を動かすことでカロリーを消費すると考えがちですが、実は一日に消費されるカロリーのうち70%が基礎代謝による消費だと言われています。
この基礎代謝には、個人差があります。代謝が高い人は、太っている人と同じ食事をしてもカロリーが身体の中でどんどん消費されていくため、あまり脂肪として蓄積されません。テレビを見ていても座って本を読んでいてもカロリーを使うため、太りにくいというわけですね。しかし代謝が低い人は、身体が省エネモードに入っているので同じ食事を摂っても脂肪として蓄えやすい傾向に。たとえ食事制限などによるダイエットに成功しても、リバウンドしやすい体質になってしまいます。更に血流が悪く血管が詰まりやすいため、動脈硬化や冷え性、むくみなどのトラブルも起こりやすくなるでしょう。
また基礎代謝は、年齢と共に下がっていってしまうものです。16~18歳をピークに、後はゆるやかに下降していく一方。40歳を過ぎるとガクンと落ちると言われています。若い時はたくさん食べても太らなかったのに年を取ったら太りやすくなったというのは、こういった理由からですね。
ダイエットを健康的に成功させるには、いかに基礎代謝を上げるかが大きなカギとなるでしょう。
自分の基礎代謝をチェック!
まずは、自分の代謝量を算出してみましょう。その計算式は以下の通りです。
体重(kg)×基礎代謝基準値=一日の基礎代謝量(kcal)
基礎代謝基準値(女性の場合)
15~17歳…25.3
18~29歳…23.6
30~49歳…21.7
50~69歳…20.7
例えば体重55kgの28歳女性なら、55×23.6=1,298で、一日に1,298kcalが何もしなくても消費される分ということになります。
しかし基礎代謝は、過度な食事制限や血流の悪化、睡眠不足など様々な理由で下がってしまうことがあります。場合によっては、20代なのに40代と同様の代謝量の方も。自分が当てはまるかどうか、代謝が低い人の特徴をセルフチェックしてみましょう。
セルフチェック項目
・冷え性で手足がいつも冷たい
・平熱が低い、低血圧
・肩凝りや腰痛に悩んでいる
・汗をかきにくく、疲れやすい
・偏食で食べ物の好き嫌いが激しい
・炭水化物を抜くダイエットをしている
・体重が変動しやすく、一ヶ月以内に3kgくらい増減する
上記の項目に当てはまる人は、基礎代謝が低下している可能性が大。以下の方法でアップさせましょう。
基礎代謝を上げる方法とは?
では、具体的にどうやって代謝量を上げていけば良いのでしょうか?その方法をご紹介します。
筋トレやストレッチで筋肉量を増やす
基礎代謝量の約40%は筋肉が消費していると言われています。筋肉を増やせばその分代謝量が上がるので、スクワットなどの筋トレやストレッチを行いましょう。ストレッチは朝起きた時や入浴後がオススメです。また筋トレは食事前に行
うと効果大。腕立て20回など簡単なものでも効果があります。
半身浴などで体温を上げる
体温が1度下がると代謝量が12%も下がると言われています。入浴はシャワーで済ませず、しっかり湯船に浸かって身体を温めましょう。また日頃からなるべく運動する、冷房の効いた部屋では上着を羽織るなど、体温36度以上をキープできるよう心がけてください。
代謝を上げる食べ物を食べる
過度な食事制限や偏った食事は、代謝が落ちる原因に。まずはバランスよく三食食べるようにしましょう。身体を温める生姜や唐辛子、ネギ類や、筋肉をつくるアミノ酸が豊富な肉類(脂身を抜いたもの)、代謝を助ける青魚や大豆製品がオススメです。また噛み応えのある固い食材も代謝アップを促します。
腹式呼吸を心がける
意識して胸式呼吸から腹式呼吸に切り替えるだけで使用エネルギー量がアップします。鼻から息を吸ってお腹を膨らませ、口から吐き出す時にお腹をへこませましょう。腹筋が鍛えられるため、お腹周りも引き締まります。
腸の活動を活発化させる
身体の健康を保つには、正常な腸の働きが外せません。消化器官は筋肉に次いで代謝量が多い部位です。ヨーグルトなど整腸作用のある食べ物を食べたり、マッサージを行ったりして腸の働きを促進させましょう。
代謝アップのツボを押す
お腹には基礎代謝を上げるツボ「中かん」と「気海」があります。おへそから指4本分上に「中かん」が、おへそから指2本分下に「気海」があるので、入浴中などに指の腹でそっと押してみましょう。
健康的にダイエットを成功させるためには、基礎代謝のアップは欠かせません。代謝が低いままダイエットしても、体重が落ちにくいばかりかリバウンドする危険性もあります。日々の生活習慣を変えるだけで代謝を上げることもできるので、ぜひ試してみてくださいね。