オイルプリングというものをご存知でしょうか。オイルを口に含む健康法なのですが、体調が改善された、肌の調子が良くなったと人気です。
オイルプリングは難しい手順が何もなく、オイルさえ家にあれば簡単にできるのも魅力のひとつ。ただし、毒素を出していく工程では、つらい好転反応もあるようです。オイルプリングの効果と好転反応について、知っていきましょう。
オイルプリングとは
植物オイルで口をすすぐ健康法のこと
オイルプリングとは、ココナッツオイルやごま油などの植物からできたオイルで口の中をすすぐ方法のことです。オイルを口に含むこと自体、少々抵抗を感じる人もいると思いますが、やってみると口の中がとてもスッキリするそう。
必要なオイルさえあればすぐに挑戦できますし、口に含んでしまえば後は手を使わないので、家事やスキンケアをしながらできる手軽さもあって、やってみようという人が多いのかもしれませんね。
オイルプリングはアーユルヴェーダの健康法
そもそもオイルプリングは、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」の健康法のひとつ。
現在の医学的には、はっきりとした効果があるというものではありませんが、現代になってもこのように広まるということは、実践した人は何らかの効果を感じられるからなのでしょうね。
アーユルヴェーダには様々な健康法があり、日本でもブームになることもしばしばです。
オイルプリングの効果
毒素を排出して免疫力を必要なところへ使う
オイルプリングの効果として言われるのが、免疫力が上がるということ。
オイルが直接免疫に関係するわけではありませんが、オイルプリングで口腔内の多くの細菌を排出することで、その細菌と戦っていた免疫機能が他の不調のほうに力を入れられるようになる、と言われています。
口はあらゆる細菌の入口とも言われ、虫歯菌や歯周病に関する菌だけでなく、風邪の流行る季節にはウイルスの進入口にもなります。それらをオイルプリングで排出するイメージですね。
それなら市販のマウスウォッシュでもいいのでは?という疑問が残りますよね。ところが、マウスウォッシュではオイルほどの細菌を掃除できないのです。
オイルに含まれている脂肪酸は分子が細かいので、歯の奥や隙間に潜む細菌も根こそぎ掃除してくれます。その細菌たちの多くは油膜に包まれているため、マウスウォッシュのような水分ではかき出すことができません。
油分のあるメイクがオイルクレンジングで落ちるように、オイルによってでないと排出できないわけです。
小顔効果・リフトアップに
オイルプリングはオイルを口に含んで10分以上ブクブクしなければなりません。口腔全体に、また歯の隙間にオイルが行き渡るようにしなければならないので、自然と顔の筋肉が使われます。
慣れないうちは筋肉が疲れると感じることもあるでしょうね。毎日そうやっていると筋肉が鍛えられ、結果小顔になったり、ほうれい線が目立たなくなった、たるみがなくなったなど嬉しい効果が得られます。
小顔になりたいけれど、マッサージはついサボってしまうという人には一石二鳥ですね。
好転反応について
好転反応とは
好転反応とは、健康法によって体の調子が良くなっていく前に、ひどく調子が悪くなる状態のこと。調子が悪くなると「全然体に良くない!デマだ!」と思いがちですが、これを通り過ぎるとぐんと調子が良くなることがほとんどです。
体から悪いものが排出されている期間ととらえるといいでしょう。この反応は人それぞれに違いますが、だいたい数日から1週間程度で治まります。
オイルプリングの好転反応はどんな症状?
オイルプリングを行ったことで起こる好転反応には、おもに「頭痛」「吐き気」「風邪っぽい症状」「発疹」「口内炎」「だるさを感じる」「肌荒れ」などが挙げられます。
これはもともと調子が悪かった部位に起こるとも言われますから、お腹の調子が悪ければ「お腹が痛い」などの症状が出ることもあります。「あ~今デトックスされてるんだな」と思って、体を休めてあげましょう。
好転反応があまりにもツライ・あまりにも長い場合は中止も
体調が良くなる前ぶれ、とは言いますが、仕事に支障が出るほどにツライ場合や、あまりにも不調が長引く場合は無理せずに中止しましょう。
オイルプリングという方法が誰にも合うとは限りませんし、中には全く合わないという人もいるかもしれません。これはおかしいと感じたら、自分の直感を信じましょう。
オイルプリングの方法
植物オイルを使いましょう
それでは、オイルプリングの方法をご紹介します。使用するのはココナッツオイルやヴァージンオリーブオイル、白ごま油などの植物オイル。
今ならオイルプリング用オイルというのも販売されているので、自分の好みに合わせて用意しましょう。ただ、ココナッツオイルやヴァージンオリーブオイルはそのまま使えますが、白ごま油は効果を高めるために加熱処理が必要になります。
一度に数回分行えばそれほど手間ではありませんが、面倒な人は別のオイルを使いましょう。
まずは始める前に水を飲みます。これは唾液の分泌を促すため。ただし、朝一番にオイルプリングを行うときは、口の中に細菌がいっぱいなので、飲み込まず口の中をすすぐ程度にしましょう。
それから、オイルを大さじ1程度口に含みます。オイルが固まっていてもすぐに溶けてくるので気にしないでOKですよ。
10分~20分、口の中全体と、歯の隙間にも行き渡るようブクブクします。
はじめのうちはなかなかツライと思うので、時間にこだわらず自分のできる範囲で大丈夫です。このとき、うっかり飲み込まないように気をつけてくださいね。
終わったらごみ袋やビニール袋に吐き出します。オイルなので排水口に吐き出すと詰まりの原因になることがあるので、ごみとして捨てるのがおすすめ。
最後に、水で口の中をすすぎます。
歯磨きをする場合は、オイルプリング後にしましょう。汚れが浮き出ているのでキレイに磨くことができます。
まとめ
オイルプリングの効果ややり方について紹介しました。健康法としてはとっても簡単なので、オイルさえ用意すればすぐにとりかかれますよね。
免疫力が上がるうえ、小顔になれるなんて嬉しいことばかりです。もし長続きしなくても、オイルは料理に使って消費できるので、気になる人はぜひチャレンジしてみてくださいね。