ネイリストとして仕事をするなら、『自分のサロンを持つこと』は目標のひとつ。自分の空間で自分のペースに合った仕事量を決めたり、店舗を増やして手広く経営する実業家になったりなど、独立後のいろいろな夢を思い描いている方も多いのではないでしょうか。
しかし、独立したからといってすべての人が成功するわけではありません。さまざまな苦労も待ち受けていることでしょう。
ネイリストとして独立を目指すためには、どんな準備が必要なのでしょうか。
どこで勉強をするのか?
最近は、独学でネイルを学びサロンを開いたという話もよく耳にします。学校や通信教育は費用がかかりますが、独学はその費用を抑えることができ、さらにネイリストになるには資格取得の必要がないので、簡単に考えている方も多いようです。
しかし、どれだけ勉強しても、独学では技術やデザインの知識に限界があります。そのことは、特にプロの目から見れば一目瞭然です。
また、知識不足のため、使用する道具や薬品でお客様の爪を傷つけてしまったり、病気を発症させてしまったりなど、トラブルになるケースもなかには見受けられます。これらのことから、今後はネイリストにも資格取得が必要ではないかという動きも出ているようです。
現状、資格取得の必要はありませんが、ネイリストとして仕事をしたいなら、専門学校や通信教育などでしっかり学ぶことをおすすめします。
独立の前にサロンで経験を積もう
では、専門学校や通信教育を卒業したら、すぐに独立してもいいのでしょうか?
学校でしっかり勉強をし、友人や同級生の手を借りて何度も練習をしたことで、ネイリストになることに自信がついたことでしょう。それでも、まずはどこかのサロンに就職することをおすすめします。
なぜなら、卒業後に施術をする相手は「お客様」だからです。ネイルの技術だけでなく、接客の技術も要求されます。その中でさまざまな経験を積むことができます。
時にはお客様や先輩に叱られることもあるでしょう。自分の実力以上のアートを依頼されるかもしれません。学校では習わないようなテクニックを先輩から教わったり、自分を指名してくれるお得意様と出会ったりすることもできるでしょう。
実際の仕事現場で学ぶことは、すべて独立後の糧になるものだと思ってがんばってみてください。
独立するために必要なものは?
ひとくちに「独立」といっても、どこで開業するかによって費用はさまざまです。自宅をサロンにするなら、家賃は必要ないのでそれほどお金はかかりません。最低限、机、いす、ネイルの材料があれば開業できます。店舗を構えるのであれば、家賃や内装工事の費用などが必要になります。
ただし、開業したからといって、どんどん予約が取れるわけではありません。勤めていたサロンのお得意様が来てくださるかもしれませんが、もっと多くのお客様に来ていただくためには宣伝も必要です。収入が安定するまでの資金などの準備もしておきましょう。
独立をするために必要な準備は数多くあります。実際に独立した先輩に話を聞きアドバイスをもらうことも大切なことです。
ただ何となく「将来は独立したいな」と考えて漠然と仕事をするよりも、明確に「独立する」という意志を持ってお客様と接したり、情報収集したりしてみてください。
どんな仕事も夢を実現するためだと思うと、苦しいこともプラスに変えられるもの。独立を考える方は、しっかりと計画を立てて目標に向かってみてください。