今日の大人の保健室シリーズは、番外編として「化粧品選び方」です。
春はやはり気持ちも心も、見た目もガラッと心機一転させたくなる時期。綺麗な新色カラーを見たりすると、ガラッとメイクを変えたくなったりするものです。
そんな時期だからこそ、皆様にお聞きしたいのですが、「化粧品ってどうやって選んでいますか?」。ブランドや価格、雑誌の口コミと色々あると思うのですが、実際、「きちんとした知識を持って化粧品を選んでいる」という女性には、あまり会わないもの。でも実はこれが一番大事なことなんです。
今日は、私自身が化粧品メーカーで品質管理や開発関連のお仕事に携わっていた経験、作り手の立場にいたからこそ知っているお話をさせて頂きたいと思います。
ネイリストさんご自身にとっても、またネイルサロンに来られるお客様も、美容という分野への関心はとても高いはずなので、ご一読ください。
成分表示を見て購入していますか?
では改めまして、
まずみなさんは化粧品を購入する時、何を基準に購入していますか?
・価格
・ブランド
・容器のデザイン
・広告の内容
・雑誌
様々だと思いますが、今度ぜひ一度、成分表示を見てみてください。
成分表示をしっかり見た上で、自分に必要な化粧品を選んでみてほしいなと思います。それはなぜかというと、広告で大きく取り上げられている成分が本当に極少量しか入ってない、そんなことは多々ある業界だからです。
医薬部外品の場合は変わりますが、化粧品の場合は配合量の多い順に成分を記載するという決まりがあります。自分の気になる成分が何番目ぐらいにあるかな?とチェックしてみた上で、一つの目安ですが、半分より下位にある場合はあまり含まれていない可能性もあります。
また成分を読み慣れてくると、「天然由来」等の記載でもたくさん成分は含まれていることや、あれ?似た化粧品を重ね付していたり、朝用・夜用とわけて使用しているけど本当にわける必要があるかな?なんてことに気づいたりも出来るようになってきますよ。
私のお勧めはあまり成分数が多くないシンプルな化粧品です。
特に肌にトラブルをかかえている方はシンプルな化粧品がお勧めです。
成分数が多ければ多いほど、何かトラブルがあった際に特定するのが大変になってきますし、成分が少ない方がお客様に届けたいものがより明確になっていたりするんですよ。
オーガニックコスメは肌に優しい?
化粧品って実はブームがあります。
・無添加や自然派コスメ
・オールイワン
・韓国コスメ
・オイルコスメ
・肌断食
・ドクターズコスメ
など様々なブームが来ては去り、来ては去りを繰り返します。
もちろんそのまま定着しているものもあります
成分で言えば、一時記はバラのコスメやはちみつなんかも流行った記憶があります。
そして今はオーガニックコスメをいろんな場所でみかけるようになりました。
ではなぜオーガニックがここまで流行るのでしょうか?
その一つの理由に
オーガニック=優しい
というイメージがあるからだと思います。
では本当にオーガニックって肌に優しいのでしょうか?
残念ながら答えは「NO」です。
植物由来だからと言って必ずしも肌に優しいわけではないのです。
植物でもアレルギーを引き起こすものはたくさんあります。
葉っぱや樹脂に負けてかぶれた経験はありませんか?
天然だから、自然界にあるから安全とは言えない事を知ったうえで選んでいただければと思います。
そしてオーガニックコスメと謳われているものには化粧品の旧表示指定成分を含んでいるものもあります。ですので、必ずしもオーガニックコスメが安全というわけではないのです。
美容に関心のあるみなさんだからこそ、様々なCMや雑誌の情報で化粧品を試したくなりがちですが、ぜひ流行に踊らされずに自分に必要な化粧品をみつけて頂く参考になればと思います。
*旧表示指定成分とは
「アレルギーなどの皮膚疾患を起こす可能性のあるもの」と厚生省が認めた成分とされています。